[LTS×イシダテック]新卒採用活動への姿勢。そして、組織活性化と吸引力。#notethon
LTSの新卒採用担当者として大切にしていた、していること
石田社長の場合
もちろん評価はしなければならないものの、面接の場は評価というよりも相互理解の場であることが優先。これはLTSの新卒採用担当を務めていた当時に上長から教え込まれて、その通りだと思った点です。
そして新卒採用担当者は学生さんの目線からは、会社の代表となる存在。
だからこそLTSに対する一定以上の理解とそれを体現する言動・態度が必要かと思い、大切にしていました。
石田さんの場合
相互理解の場であることは継承され、現在まで根付いている部分です。
加えて現在新卒採用チームとして大切にしていることが、学生さんに対して最高の就活体験を提供すること。
見極め・評価するという上からの目線ではなく、同じ目線で、相互理解を深める場として面接・面談の時間を有意義なものとしていく考え方です。
自分たちだけが時間を提供している、何かを提供しているという考えではなく、学生さんのニーズを汲み取ることを大切にしています。
また誠実に徹する、という部分を大切にしています。
嘘は絶対についてはいけないですし、学生さんを勘違いさせるような過度に盛った話もしないように気を付けています。現実を伝え、丁寧にフォローすることで入社後のギャップがないように努めることもそうですね。
石田社長:私が担当していた当時にも、会社ができもしないことをできると約束していないだろうかという議論になったこともあって。「夢を見るのはいいじゃないか」と思う反面、”現実の見せ方” を考えさせられました。
石田さん:新卒採用活動の中で学生さんにお見せする指標の中で、コンサルティング企業の中で低い離職率を維持していることは好意的に受け止められます。
これは石田社長の言った相互理解もそうですし、夢は見させすぎず現実を伝えてきたことも要因だと考えています。
一方で志の大きい方に向けては「LTSにはそれも受け入れる器があること」を丁寧に伝えるためにフォローすることは必要ですよね。
小論文の試験を始めた理由
石田社長:そういえば、LTSで小論文を用いた新卒採用試験を始めた理由って何だっけと思いまして…
石田さん:それ、聞いてみたかったです!
石田社長:でも実はこれといったきっかけがないんです。
当時考えそうなことを振り返ってみると、企業側からの発信、という形は新卒採用活動を通じて行われるものの、学生側からの発信はある時点、具体的には履歴書の提出・面接で終わってしまうことが多いんですよね。
だから就活の中で成長したことを見る術が面接の場くらいしかない。
人の可能性を信じたり、またその中でも成長してほしいと考えると小論文がいい手法でした。また思考の質や深さ、入社への本気度を図るにあたって有効な施策かなと思っています。
組織活性化のために
石田社長:組織活性化の話を事前に頂いていましたが、イシダテックにおいて組織活性化だけを目的として何かをする余裕がまだないのが正直なところです。
そこで意識しているのが、「こんな活動をしたら絶対みんな盛り上がる」と考えること。少し脇道にはそれるかもしれないですが、ゆくゆくは本業につながっていくならば理想的です。
実は今日もそういった活動について農林水産省で取材を受けてきました。
かつて宇宙食を本気でつくりたい!という小学生、増田結桜さんが弊社にいらっしゃって、応援を続けているのもその一例です。
石田鐵工所以来50年以上続けてきた「石田賞」は次世代の科学者・工学者を増やしたい、そして研究って面白いな、問題発見って面白いな、と知ってほしいという思いが根底にあります。そんな思いで続けてきたことのエッセンスを紡ぎ出したらこの子を応援したらいいのではないか、と考えました。
次世代へ、そして会社経営ともリンクする組織活性化
次世代を応援すること―。
LTSでもある方が「後輩たちに活躍の環境を用意してあげること」とおっしゃっていたのと近しいのですが、誰しも自分の力を発揮できる時は有限です。
子供か、年の離れた後輩を応援したいという思いを繋いでいきたいですね。
石田社長:そしてそれは会社経営も同じだと思っています。
次のことに投資する、次のことをちゃんと考えている―。
そんなメッセージを内外に発信することも盛り上がりにつながると考えています。
プログラミング教室を誘致して社員のお子さんが無料で受講できるようにしていることなんかも「家族まで面倒を見る」ところまで発展するといいな、とは思っています。
石田さん:組織活性化という文脈では大きな2つのポイントがあって。
ひとつが仕事に対する意欲、もうひとつは会社に対するロイヤリティ、思い入れがあることだと思っているので、両方にアプローチされていることを感じました。私も新卒採用活動に携わる中で学生さんの持つ熱意に感銘を受けることもあります。自分自身の仕事への情熱や取り組み姿勢を考えさせられることもあるので、子供さんと接することでそんな気持ちも磨かれていくんだな、と勝手に想像してしまいます。
石田社長:それでいくと、自身と環境や異なる視点を持つ方と接することは大切だと思っていて…
先ほどのプログラミング教室のはなぜ敷地内でやるのかというと、お子さんたちの目があることによって大人(社員)がビシッとするかなという思いもあることはあります(笑)
石田社長:あとは地元と関係のある文脈で、かつ自分たちの本業の延長で価値を創出することを近年意識しています。例えばカツオのAI選別で作業を楽にすることや、わさびの取り組みですね。
わさびで有名な静岡、そして魚が有名な焼津。焼津では絶対育てられないわさび、実は育てられるんだよ!みたいな。最初は社員も「また変なこと言ってるよ社長…」みたいな感じでしたが(笑)
イシダテックの技術をデファクトスタンダードにしたいのは本心ですし、それがスタートでこそある。でもメディアに取り上げられると「うちの会社なんかやってんじゃん!」と会社を誇りに感じるインナーブランディング的な要素を持つことも実例としてありました。
noteも同じで、周囲の誰かからイシダテックの取り組みにこんな意義やすごさがある!と聞くと社員はうれしい。言われるまで気づいてなかったけどこんな面白かったんだ!こんな狂気に満ちてんのか!?みたいなことに気づいてもらえるといいですね(笑)
求心力のはなし
石田さん:こうして話を聞いていると本当に様々な取り組みをされていて。それは石田社長の求心力、人を動かす力の強さがあってこそ為せるものでもあると思います。何か工夫や意識されていることはあるのでしょうか?
石田社長:意識はしていないんですが、吸引力という言葉を使われたことはありまして…
石田社長:吸引力はちょっとわからないですが(笑)
一つ気をつけていることは、一緒に過ごす時間を大切にして楽しむこと。
いつもご機嫌ななめの人とは一緒にはいたくないじゃないですか。
またnoteや採用活動全般での話と通ずる部分ですが、裏表なくいること。
LTSの新卒採用担当として意識していたことに近いですが、誠実さの体現ですね。大それたものではないですが…
石田さん:ただ何よりも石田さん自身が一番楽しそうな気がしています(笑)
真似しようと思って真似できるものではなく、心の底から楽しいものを追い求めるというか… 左脳的ではなく、右脳的なところで。
石田社長:実際変じゃないですか!24時間note更新し続けるとか。
え、なんでそんなことするの?だって面白いじゃん!!!という動機で。
現に誰もIKEAの記事をスウェーデン語に訳したりしないじゃないですか?
…ちなみにこれ、IKEAの公式に送り続けてずっと無視されています。
石田さん:チャレンジ精神というか探求心というか… 子供心を大切にされていますね!noteから感じる雰囲気そのままであることを肌身で感じています(笑)
活動の幅を広げるために
石田社長:LTSでも新卒採用という切り口で言っても広いと思いますが…
私の場合はアナロジー的な思考、類推や抽象化を大切にしています。
アイデアの種を生むには自分が意図的に作った時間がなくてはならず、何かに追われる続けていると何も浮かばない。同じじゃん!と今思いましたが、イシダテックの創業者である祖父も、明け方作った読めないメモを社員に渡していたようで、それを見習っているかもしれません。
今日も早朝(肩の日だったんだけど)起きて、「これはウケる」と思ったものを社員にチャットしたりもしていますし。
石田さん:DNAは嘘をつかない… そして朝4時に社内を駆け巡るわけですね… やるぞ!みたいなアイデアが。
石田社長:そして、自分のアイデアを自分で楽しんでいますね。「それは違うのでは…?」と疑うステップは誰かに任せているようなイメージです。
そんな数々の取り組み、成功率は考えるか?
石田さん:そんな取り組みは、例えば経営だったら10回試して1回勝てればよい、なんて見方もありますよね。こういった取組の成功率は気になることがあるのでしょうか?
石田社長:思い立った瞬間にその道に詳しい人に聞いたり、自身の中でも問いを続けることはした結果及び腰になってしまうことがあって—。
ただ記録だけは絶対にしておきますね。
石田さん:そうなんですね。この質問の意図は、LTSの新卒採用活動で学生さんと接する中で、今すぐではないが将来的に起業してみたい、事業をしたいという方が一定数いらっしゃることにあります。
その点石田さんは経営者として学生さんからも非常にわかりやすいキャリアを歩まれており、一言いただきたいなとも思っています。
LTSの新卒採用試験に挑む学生さんへ
石田社長:コンサルとして歩んだキャリアが社長業に生きている、という観点では、LTSで会社づくりに携われたのがまず一つ。
それから新しいサービスを作ったり幅広い経験を積まれた方とプロジェクトを担当できたりもそうですね。組織を〇だとしたらそこから少し飛び出るような活動も許容されると思うので、経営だけではない社長業、新しいことをしたい、生み出し続けたい方にとってLTSでのキャリアは役立つものになると思います。
LTSはこれが専門、というよりも変革に合わせて最適なものを組成する存在。そんな会社でキャリアをはじめ、いずれ経営者になりたいという学生さんに対して伝えたいのは、言われてもない課題を見つけ、提案を多くすること。これは私ももっとやっておけばよかったな、と感じていますし、サービスを作る、提案する、お客さまのところに入り込んで実装するという全てを味わえるのがLTSなんだと思います。
新卒採用担当を通じて学んだこと
石田社長:社内調整・人間関係の構築は大切だと気づきました。相手によってはとりあえず飲みに行ってみるか!みたいな(笑)
石田さん:私は自分くらいの人間でも訴求できるポイントがあることが最も大きな学びでした。4年くらいしかコンサルをやっていなかった人間でも、就活生のみなさんに対して伝えられるポイントがあるんだ、ということに気づくことができました。
最初こそ半信半疑でしたが、言語化して伝えてみると響いてくれる。
そんな伝えられることはたくさんあるんだな、という気づきは新卒採用担当という役割を通じて自分自身が成長を感じたポイントです。原動力になるものや原点を改めて感じられるのが本当にいい経験でした。
冒頭お話ししたように小論文をいまだに読み返したりもしていますし。
石田さんが石田社長に聞いてみたいこと
石田さん:最後に伺ってみたいことがありまして。
学生さんと真摯に向き合う、学生さんにとって最高の就活体験を提供するということを大切にしているからこそ、「学生さんの意思を最大限尊重したい!」と考えています。どこまで踏み込むべきか、LTSに入社することがその学生さんにとって最もいい選択肢となるのか常に葛藤もしています。
石田社長の場合は新卒採用活動においてどのようなマインドセットで、どのようにアプローチをされているのかお伺いしたいと思っています。
石田尚:より大きいものを見たらいいかもしれないですね。
LTSであろうがなかろうがこれをやろうよ!一緒に実現していこうよ!と伝えた時に、目の前にいるこの人と一緒にやりたいな、と思ってもらえるようにあることに他ならないかなと思っています。
何をやるかも重要ですが、それ以上に重要なのが誰とやるか。
石田さん自身は背負わずに、でも引かずに率直な気持ちを伝える。それが新卒採用活動を通じた "相互" 理解だと思っています―。