【進捗編2】イシダテック社員目線での、DXの現在地。
総務部…であり、情報化推進担当という謎の(?)役割が付与されてもいるこやまです。PR担当という役割は未だに付与されていません。
私が入社した、2020年4月。
当時グループウェアさえ未導入だったイシダテックが、経済産業省の定める「DX認定事業者」の認定を取得したのは2022年12月のことでした。
DX進捗の発信について
DX戦略のご紹介や進捗のご報告は、3ヵ月を目安に社内外へ発信しよう!noteで!と社内的に・ゆるりと決めていましたが、気づけば前回の更新から半年が過ぎ、10月最終週のnoteでの更新になりました。
前回の進捗編1は社長の石田が書いたものでしたが、今回はバックオフィスのフロントラインなこやま視点での進捗報告とさせていただきます。
戦略よりもやや現場寄りになりますが、ご了承ください。
システム導入による変化
オペレーション向上とデータ蓄積に向けて
①基幹システム入替
最も大きなトピックに、基幹システムの入替があります。
生産・販売をはじめとする社内的な情報管理は「販売システム」と呼称するスクラッチ開発・オンプレのシステムで行ってきました。
販売システムの正確な稼働開始時期は私もはっきりわからないのですが、94年頃からデータが投入されており、(特に管理会計的視点で)長く安定稼働してきた優秀なシステムではあります。
クラウド型システムへの移行
そこで、今年の8月にCMA社開発のパッケージ・クラウド型のシステム Othello Connectへ切替を完了しました。ゴールイメージや導入フェーズ、各社員による活用方法の話はまた個別に記事したいと思っています。
Fit to Standardな思考に基づき導入によって見直される業務が生まれることはDXの本懐とも考えられるものの… 多品種少量・受注生産という特色を考慮したカスタマイズ等を経て、2023年8月に稼働を開始しました。
②社用車管理システム Bqey 導入
これはもうnoteでも発信済の内容ですが、アルコールチェック義務化に備えるとともに、社用車保有にあたって記録・管理すべき事項を紙ベースから移行しました。点検・アルコールチェック・ETCカード管理… といった業務は個別管理であり、統合的に管理できるものを目指しています。
なお情報化推進にて私がひとりの社員として根幹に持っている考え方は、
というものです。アルコールチェックは1日に相応の回数行われますが、管理者目線ではかなり負担も大きく、長い目で見るとボリュームのある作業。
今回のBqey導入は煩雑になる記録者・管理者の負担軽減に他なりませんが、出張時など物理的にチェックが難しいケースへの対応も可能に。
活用できるデータの幅はそこまで広くないのが正直なところですが、車輛の稼働状況可視化といった面では活用を検討できそうでもあります。
③名刺管理システム導入
さらに8月からは名刺交換頻度の高い一部社員に向けて中小企業向けの名刺管理サービスである Eight Team を導入しました。
日常的な営業活動や展示会出展を通じて名刺を頂戴するケースは以前よりも増加する一方、その情報は個人にとどまってしまっていることも多々。
管理は大変ですし、共有する場面なんて通常ないですし…
これまでの悲しいエピソード
なぜ導入したかはエピソードも交えてご紹介しますが、おそらく多くの方が抱えている小さなペインみたいなものです。私の場合は下記のようなことが思い浮かびましたが、これからペインリリーバーになることを期待します。
これからできそうな活用
リストがすぐに、誰でも作れるように
CSVで一発で抽出。DM、メルマガなんでもござれ。いつでもどこでもデータ確認できる
純粋に、便利。CRM的活動の一部も個人→会社単位でできるように
縦横無尽にコミュニケーション!全ては「弊社の」人脈。対面してない方とも名刺交換
仲がいいのに「はじめまして!苦笑」からの解放。
といった想像をしています。しかしEightも活用はこれから。
私もアイデアを出していきますが、社内からも「できたらうれしい」ことを提案してもらえると価値が最大化されそうです。
アウトプット機会への御礼
静岡県/水産・海洋技術研究所 第72回水産加工技術セミナー・ヒスタミン測定講習会セミナーをはじめとし、「知識ゼロからのDX入門」への社内ツール検討会議メンバーのインタビュー掲載、チムスピセミナーへのこやま登壇等取り組みをお話しする機会も半年間でいくつかいただきました。
外部発信は (個人的には) 内省の機会になり、大変ありがたく感じています。
サービス拡充・継続的開発に向けて
これまで長々と説明してきたオペレーション改善や、データ蓄積。
その取り組みの先には「分析」をはじめDX戦略実現のために踏まねばならないステップがあり、土壌と入れ物が整いつつあるのが弊社の現在地です。
下記記事で述べられているのはモデルナの例ですが―。
弊社も "合理化" に留まらず "土台" とし、小規模企業であるからこそ正確な打ち手を選択するソースとしても活用する他ありません。
山村さんの言うように 価格で勝負するのが勝ち筋ではなく (スピードは必要な時もありますが) 考え抜いて・工夫して作った秘密兵器が弊社の強み。
でもそのあとの「蓄積」とか「引き出し」を作ること、新たな発想を生み出すことにこの3年で作られた土台を生かしたデータ活用や、社員のデジタルとの親和性が今後寄与してくるはずです。
進捗報告を踏まえ、今後のために
全ての基盤となるクラウド
先述の内容の通り。土台は整ってきて、参照性・可用性も3年前とは比較にならないレベルに進化した。
ビジネスプロセスとデータの統合
石田社長による業務俯瞰図。
改めて見ると「秘密兵器製造プロセス」は複雑なものであり、どこでどんなデータを記録 / どこでどんなデータを引き出すといった動きは個々人でなく組織全体で体系的に確立していきたいものでもあります。
そうすれば、
・類似製品や図面を抽出し、爆速で正確な見積積算
・AI開発ほか特殊なR&D活動における超スピード検証
といったことがAIとの掛け算も用いれば実現できるかも…?
とは思うものの、断面的に・必要に応じて都度行なっているのが現状。
案件がクローズするタイミングで集計データを基にした分析を行なったり、実績に応じて問題点を分解して洗い出しする… までやってみるべき段階に来つつあるような。
自動化とロボティクスやアナリティクス、そしてAI
社内では推進メンバーのうち中田さんが下記のような自動化の仕組みは構築してくれている。社内で求められた参照形式にデータを統合したり、集計したり… といった活用を自動化も含めて行なっています。
分析という観点では、先日社長と私がこれまで気になっていた、
をデータ抽出して調べたところ、約200日を要することがわかりました。
同時並行的に多数の案件の予実管理を相応の期間行なっていくことになり、本来はウォッチにさえも猛烈な工数が掛かります。
そこで、クラウドベースの参照性と自動プロセスによって議論とアクションが起こしていけたら… と頭の中に描いています。あとは手を動かすだけ…!
おわりに