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【進捗編2】イシダテック社員目線での、DXの現在地。
総務部…であり、情報化推進担当という謎の(?)役割が付与されてもいるこやまです。PR担当という役割は未だに付与されていません。
私が入社した、2020年4月。
当時グループウェアさえ未導入だったイシダテックが、経済産業省の定める「DX認定事業者」の認定を取得したのは2022年12月のことでした。
存在的にはまだまだ珍しい * ので興味をお持ちいただけるケースも多い。
そこで認定取得以来、登壇時には必ず紹介してみたり、名刺の裏面にも "Digital Transformation Certification" のロゴを入れてみたりしています。
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DX進捗の発信について
DX戦略のご紹介や進捗のご報告は、3ヵ月を目安に社内外へ発信しよう!noteで!と社内的に・ゆるりと決めていましたが、気づけば前回の更新から半年が過ぎ、10月最終週のnoteでの更新になりました。
前回の進捗編1は社長の石田が書いたものでしたが、今回はバックオフィスのフロントラインなこやま視点での進捗報告とさせていただきます。
戦略よりもやや現場寄りになりますが、ご了承ください。
「進捗を発信せよ」という決まりごとなのですが、正直なところ、頻度・粒度・形式などは、認定制度上は何も決まっていないようなのでどうすりゃいいのよ、いつ発信すればいいのよと思いつつ…(以下略)
そして私に「無理や!」が来たのが14:30です
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https://www.ishida-tec.co.jp/news/news-20221206/
システム導入による変化
オペレーション向上とデータ蓄積に向けて
体制的にはこれまでと変わりなく、社内ツール検討会議 もとい 社内ICT推進会議 が中心となった動きが継続しています。いくつかのトピックについて取り組みをご紹介します。
①基幹システム入替
最も大きなトピックに、基幹システムの入替があります。
生産・販売をはじめとする社内的な情報管理は「販売システム」と呼称するスクラッチ開発・オンプレのシステムで行ってきました。
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当初5月予定も3ヵ月遅れは出た
販売システムの正確な稼働開始時期は私もはっきりわからないのですが、94年頃からデータが投入されており、(特に管理会計的視点で)長く安定稼働してきた優秀なシステムではあります。
このタイミングで振り返ると…
・オンプレ稼働→環境管理煩雑 / 更新コストやリスク高
・帳票類等エクスポートは .pdf に限る→データ活用に難あり
・機能拡張/更新の困難さ→都度ベンダー対応 / コスト高
といった点が今後課題になりそうな要素でした。
因果か?私含め「数字を見てどうすべきか考えることができる人」も社内にはあまりいない気がします。つながりをしっかり理解しないと(自戒)
クラウド型システムへの移行
そこで、今年の8月にCMA社開発のパッケージ・クラウド型のシステム Othello Connectへ切替を完了しました。ゴールイメージや導入フェーズ、各社員による活用方法の話はまた個別に記事したいと思っています。
Fit to Standardな思考に基づき導入によって見直される業務が生まれることはDXの本懐とも考えられるものの… 多品種少量・受注生産という特色を考慮したカスタマイズ等を経て、2023年8月に稼働を開始しました。
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クラウドにしかない強みではある(CMA社HPより引用)
インボイス制度のように、帳票のフォーマット変更を余儀なくされるようなケースでもパッケージ側で対応してくれる点は大きなメリット。法令対応はこれからも増えていきそうですし。
オンプレ vs クラウド どちらにすべき?という論争はつきないと思うので、ここで私からは言及しません。しかしセキュリティ管理やネットリテラシーは今後全社レベルで高めるべきであることは間違いありません。
②社用車管理システム Bqey 導入
これはもうnoteでも発信済の内容ですが、アルコールチェック義務化に備えるとともに、社用車保有にあたって記録・管理すべき事項を紙ベースから移行しました。点検・アルコールチェック・ETCカード管理… といった業務は個別管理であり、統合的に管理できるものを目指しています。
なお情報化推進にて私がひとりの社員として根幹に持っている考え方は、
オペレーションはちりつも。全体最適しか勝たん。
というものです。アルコールチェックは1日に相応の回数行われますが、管理者目線ではかなり負担も大きく、長い目で見るとボリュームのある作業。
今回のBqey導入は煩雑になる記録者・管理者の負担軽減に他なりませんが、出張時など物理的にチェックが難しいケースへの対応も可能に。
活用できるデータの幅はそこまで広くないのが正直なところですが、車輛の稼働状況可視化といった面では活用を検討できそうでもあります。
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③名刺管理システム導入
さらに8月からは名刺交換頻度の高い一部社員に向けて中小企業向けの名刺管理サービスである Eight Team を導入しました。
日常的な営業活動や展示会出展を通じて名刺を頂戴するケースは以前よりも増加する一方、その情報は個人にとどまってしまっていることも多々。
管理は大変ですし、共有する場面なんて通常ないですし…
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イシダテックはお支払いしていません(笑)
余談:Eightびっくり / 便利ポイント
①オペレーターさんが介在している
ただただ画像認識の精度半端ないな!とか思っていた。デジタル化の裏側には人間の果てしない努力があることを忘れてはならない。
②電話かかってきたらびっくり!…しない。
謎の電話番号からの電話は無視しがちなのですが、着信時に名刺情報表示機能をオンにすれば名刺情報が出てきて誰かわかるありがたい機能。
これまでの悲しいエピソード
なぜ導入したかはエピソードも交えてご紹介しますが、おそらく多くの方が抱えている小さなペインみたいなものです。私の場合は下記のようなことが思い浮かびましたが、これからペインリリーバーになることを期待します。
Ep.1 リスト作れない問題
2023年6月のFOOMAへの出展の際、「お取引先のみなさんにもメールで告知したい!」という話題が出ましたが、手で紙の名刺に書かれているアドレスをひとつひとつミスなく抽出できるわけがなく…
Ep.2 ほしい時に限って…
外出先から〇〇さんに連絡したい、電話で、今すぐ―。
と思っても、名刺はイシダテック本社に置いてあることもありました…
Ep.3 そもそもオンライン上にしか接点がない
公式にコンタクトしてみたいけど、連絡先をそもそも知らない。
なぜかって、直接会ったことがないから―。
結構な死活問題である
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これからできそうな活用
リストがすぐに、誰でも作れるように
CSVで一発で抽出。DM、メルマガなんでもござれ。いつでもどこでもデータ確認できる
純粋に、便利。CRM的活動の一部も個人→会社単位でできるように
縦横無尽にコミュニケーション!全ては「弊社の」人脈。対面してない方とも名刺交換
仲がいいのに「はじめまして!苦笑」からの解放。
といった想像をしています。しかしEightも活用はこれから。
私もアイデアを出していきますが、社内からも「できたらうれしい」ことを提案してもらえると価値が最大化されそうです。
担当者の感想:名刺管理システムのハードルは導入にあり
初期のスキャンを代行サービスにお願いしようかとも思ったのですが、枚数を数える気も起らなかったので、心を無にして利用者の名刺をScansnapに送り込み続けました。デジタル化はつらいよ。
ただ多少の枚数ならスマホ撮影で登録できますし、ScansnapのEight Scanが超優秀で、表裏を整えれば1,000枚が約1時間程度で登録できました。
従業員50人以下の企業で4年目を迎えた私が考える、デジタル化 / IT化 / DX化 に必要なもの。
— ㈱イシダテック (@IshidaTec) October 24, 2023
・気合い
・根性
・胆力
・Scansnap pic.twitter.com/nUfj7CGBQj
アウトプット機会への御礼
静岡県/水産・海洋技術研究所 第72回水産加工技術セミナー・ヒスタミン測定講習会セミナーをはじめとし、「知識ゼロからのDX入門」への社内ツール検討会議メンバーのインタビュー掲載、チムスピセミナーへのこやま登壇等取り組みをお話しする機会も半年間でいくつかいただきました。
外部発信は (個人的には) 内省の機会になり、大変ありがたく感じています。
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サービス拡充・継続的開発に向けて
これまで長々と説明してきたオペレーション改善や、データ蓄積。
その取り組みの先には「分析」をはじめDX戦略実現のために踏まねばならないステップがあり、土壌と入れ物が整いつつあるのが弊社の現在地です。
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下記記事で述べられているのはモデルナの例ですが―。
弊社も "合理化" に留まらず "土台" とし、小規模企業であるからこそ正確な打ち手を選択するソースとしても活用する他ありません。
山村さんの言うように 価格で勝負するのが勝ち筋ではなく (スピードは必要な時もありますが) 考え抜いて・工夫して作った秘密兵器が弊社の強み。
でもそのあとの「蓄積」とか「引き出し」を作ること、新たな発想を生み出すことにこの3年で作られた土台を生かしたデータ活用や、社員のデジタルとの親和性が今後寄与してくるはずです。
ちなみにおそらくみなさん自覚していないですが、(なんだかんだで言いたい文句もたくさんあるかもだけど)年齢やバックボーン問わずデジタルを活用できているこの光景はちょっと異様なくらいです。
進捗報告を踏まえ、今後のために
これからしたいことを一部書き残して記事を終えます!
デジタルビルディングブロックを各要素の参考にしました。
全ての基盤となるクラウド
先述の内容の通り。土台は整ってきて、参照性・可用性も3年前とは比較にならないレベルに進化した。
ただFAXで!と言われることはよくありますし、個社単位では難しいこともまだまだあるんですけどね…
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ビジネスプロセスとデータの統合
石田社長による業務俯瞰図。
改めて見ると「秘密兵器製造プロセス」は複雑なものであり、どこでどんなデータを記録 / どこでどんなデータを引き出すといった動きは個々人でなく組織全体で体系的に確立していきたいものでもあります。
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そうすれば、
・類似製品や図面を抽出し、爆速で正確な見積積算
・AI開発ほか特殊なR&D活動における超スピード検証
といったことがAIとの掛け算も用いれば実現できるかも…?
とは思うものの、断面的に・必要に応じて都度行なっているのが現状。
案件がクローズするタイミングで集計データを基にした分析を行なったり、実績に応じて問題点を分解して洗い出しする… までやってみるべき段階に来つつあるような。
複雑で使いにくかったり、不正確なデータが出ていたり… ということは絶対に避けねばならなのでこの辺りは慎重に取り組みたいですし、データばかりに捉われて肝心なことを見失う展開も避けたいところ。
自動化とロボティクスやアナリティクス、そしてAI
社内では推進メンバーのうち中田さんが下記のような自動化の仕組みは構築してくれている。社内で求められた参照形式にデータを統合したり、集計したり… といった活用を自動化も含めて行なっています。
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分析という観点では、先日社長と私がこれまで気になっていた、
案件の受注から納入までに平均どれくらいの日数を要しているのか
をデータ抽出して調べたところ、約200日を要することがわかりました。
同時並行的に多数の案件の予実管理を相応の期間行なっていくことになり、本来はウォッチにさえも猛烈な工数が掛かります。
そこで、クラウドベースの参照性と自動プロセスによって議論とアクションが起こしていけたら… と頭の中に描いています。あとは手を動かすだけ…!
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デジタルサイネージにしてみるとか…
ラズパイ買ってやってみたいなと思ったり
こんな風にできるよね!的な妄想はしてもいますが、参照者へも意図は細かく伝達したいので、焦らず、着実に進めていきたいことがたくさん。
取っ付きやすい広報・マーケティング領域から試行してみるのもありかも…
おわりに
14:30に「今日頼む!」と言われてからぼろぼろと書き出したので、読みにくい箇所などがたくさんあったと思います。申し訳ありません。
頭の中にぼんやりあることを書き出すことができた良い機会でした…。
組織、企業文化、風土的な観点では社内も大きく変わってきています。
現場視点では「かえって大変になった!」なんてことも時々あるのは事実ですが、長い視点で、全体を見て取り組むことも続けていきましょう。
見直しや振り返りも随時しながら、私も "Execution" を繰り返します。(こやま)