雑多な学びの共有&登壇レポート | TECH BEAT Shizuoka 2024 AFTER BURNER#2
こんにちは、イシダテック石田です。
Mr. チョコレートサバンナおじさんの記事でお腹いっぱいでして、当分更新しなくてもいいのではないかという衝動に駆られていますが、水曜日はやってきます。
やるときめたことをやるだけ、モチベーションは関係ない、とレバレッジ只石さんも仰ってますし、やりましょう。
さて、この記事はもともと、TECH BEAT Shizuoka 2024 AFTER BURNER#2 で登壇したレポートにするnote発信計画でした。ところが、関連性がなさそうである事象の連続が実は重要ということに気が付き、表すなら雑多な生物がうじゃうじゃいる、「サバンナ」のような学びかもしれないと思うようになりました。
サバンナーどのように表現して良いかわからず、そのまま「(石田の)雑多な学び」としています。結論は最後の「共通点(と思われるもの)」をご参照ください。
どうかお付き合いくださいませ。
登壇のお誘いは突然に
10月のある日、1通のメールが静岡銀行(主催者)のご担当者さまから届きます。
11月下旬に開催予定のイベントに登壇してほしい、と。
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・・
・・・
OKしたあとに整理します。
そもそもTECH BEAT Shizuokaとは、TECH BEAT Shizuoka実行委員会(静岡県、静岡銀行)が主催する、静岡県内の企業とスタートアップ企業を結びつけ、ビジネスマッチングを通じたイノベーション創出を目指すイベントです。(PRTIMES関連リリースの内容を要約)
今年、浜松のスタートアップ企業、株式会社ゼロワンさまとの共創テーマにて、TECH BEAT Shizuoka AWARDをいただきました。ありがとうございます、ありがとうございます。
すでにプロダクトとしてもリリースされており、これからの展開にも期待です。
TECH BEAT Shizuoka 2024 AFTER BURNERとはー
AFTER BURBERは次のように説明されています。
さて、アフターバーナーはオーグメンターであると知ったところで、事前顔合わせを行います。今回はパネルディスカッションっぽい形式ということです。顔合わせ大事ですよ、顔合わせ。
わ た し で い い の か ?
顔合わせは、オンラインで行われました。参加者はTECH BEAT Shizuokaのプロデューサーである、Carbide Venturesゼネラル・パートナーの堀内さまと、静岡銀行のご担当者さま、そして私、石田です。
「イノベーションの創出」など大層なことはしていませんし、少しずつ新しいことを取り入れてはいるものの、それを活かすコツが掴めていないので割と苦労している、勉強中の身です。気の利いたアドバイスは言えません。
さらに、堀内さまの親しみやすく書かれていつつも、ものすごいご経歴に圧倒されます。
ベンチャーキャピタルの現場で裏打ちされた、溢れ出る知識経験、そして柔らかくスマートなお話ぶりを見て思いました。
ところが、顔合わせ中、とても良い堀内さまのファシリテーションにより、当日はこのように進行することになりました。
石田が、イシダテックで取り組んできた、(比較的)新しい領域のことを時系列で話す。
堀内さまが、その中で聴衆にとって重要だと思うことを抜き出して質問する。
これなら無理なく経験シェアできそうです。これが本物のファシリテーター仕草です。心に刻むように。2024年11月8日の自分。
当日
投影用にしかお見せできない画像・映像を多用したので、こちらでそのまま公開できないのが残念ですが。。。
社内外でやってきたこと、起こったことを時系列でお伝えし(以下、1~7)、最後にその共通点を紡ぎ出し学びとして共有(以下、8)するスタイルです。
今から6年前、2018年3月に遡ります。
1.最初は、「何となくできると思う」だった。(2018年)
株式会社明治さまよりあるテーマをいただきました。
簡単に言うと「ひょっとして御社、AI使った装置できる?」と。
いや、ひょっとしなくても、やったことない。ですがすぐに「出来ない」は、デキないヤツのすること・・・一旦あがきます。あがいてもすぐにはAIができるようにならないので、思い浮かんだ顔に電話します。
そう、かつての先輩、今の共同研究者、当時の助教授、筑波大学の善甫先生。
なるほど、たぶん出来そうか。
ーでは、社内の体制はどうか。
30秒後に社内を歩きながら、相談したのは中原さん。
2.そしてやってみた(2018年)
気まずくなってSlackをそっと閉じた当時の中原さんの所属は、機械設計。
機械設計なのになぜかAIをやり始めるという謎さ。会社内にサポートはない。ところが外部にはある。でもとりあえず、会社としてはやってみたんです。実は隠れているだけで活用できる資産を見つけたかのごとく。
3.意外とできた。だから知見をシェアできるよう、発信した(2020-2021年)
2年間、小さく始めて、徐々に段階的な受注に結びつき、装置化したときには試行錯誤を重ねて、意外と良いモノが完成したんです。
当然、苦しみはありました。例えば次のような社内の意見。
結果的に素晴らしいプロジェクトになり、お客様の中でも他工場、他ラインに横展開でき、現在も活用されているAI装置になりました。
次第に、AIプロジェクトに対する社内の雰囲気も好転。先程「隣で頑張っているのがー」と言っていた社員も、全く別のお客様に誇らしげにこう語ります。
時同じくして、Redmineでのプロジェクト記録を進めておりました。
この記録も良い材料となり、もしかして、こんなことが重要だったのでは?ということをまとめて、様々な発信活動をしていました。代表的な例として。FOOMA技術ジャーナルの論文があります。
概念の構築には、元キューピーの荻野さまが提唱されていた「AI社会実装に必要な5つのピース」の講演を多分に参考にしました。
4.さつま芋との出会い。すぐに鹿児島に行ってやってみた(2022年)
発信活動を続ける中で、春をまたぎ、環境が変化されたとある方からご連絡をいただきました。
まずはプロセスを伺い、業務内容と課題を明確にして、鹿児島に伺い、一旦取得した動画で何かできそうかやってみます。
鹿児島県から帰ってきたのち、数週間ー
・・・意外とできそう。まずは1つひとつのさつま芋を個体として認識できそう。周りのゴミやクズとは分類できそう。
そして、この画像を見た、勤続50年のレジェンドがたまたま通りがかってこの一言。
(2024/12/4)まさに今しがた嬉しいニュースが!!
「鹿児島県政かわら版」(12月版2面)に薩摩酒造さまとの取り組みが掲載されました!
鹿児島全県に知っていただき、とても嬉しいです!!
5. 「なんだか似てる説」から冷凍カツオ選別AI開発へ(2022年)
さつま芋同様、カツオもAIによって選別する必要があるかもしれない。
そこには時事的・社会的課題もありました。
この時事的な課題に加えて、働き手不足で自動化・省力化が急務とされています。
このときも同様に、改革を進める行政のご担当者さまからこのように言われた記憶があります。
その後、37,520枚、408GBにおよぶ冷凍カツオのデータを集め、現場に通い、2ヶ月のトライの結果。
その後、現在に至るまで、プロジェクトフェーズを細かく区切って進捗させ、現在では精度も向上しています。定例的に、地道に、ご関係者の皆さんと良いAI・良いソフトウェア・良いハードウェアができるように進めています。
6.徐々に、AI活用ではなく、AIを起点にしたデータ活用、と考えるようになった(2023年)
次第に、AIで選別することそのものよりも、AIによって取得した、ヒトが同頑張っても現実的に取れなかったデータを活用して、包括的な活動の付加価値をアップさせることが可能なのでは?と考えるようになりました。
まだ進行中のプロジェクトが多く、多くを語れません。
例えば、結節点でのデータ取得。AIを活用しているのは「1次産業(漁業、農業)と2次産業とのちょうどつなぎ目の結節点(魚の水揚げ、芋の受入)である」と定義すれば、その結節点で取得できる個体データを活用することことがサプライチェーン上の価値を底上げするのではないか、と考えるようになりました。
よくわかりませんね。大丈夫です。私もなんとなくしかわかってません。
一緒に考えてくれる仲間を募集します!!
7.得意分野と不得意分野が見えたら、共創の機会が生まれてきた(2023-24年)
データの取得、それを可能にする自社開発AI、そしてAIを載せこんだハードウェアの開発・設計・製造・据付・・・これがすべて(まかりなりにも)1社でできることが、実は隠れた資産か・・・?
と思うようになってから、共創の機会が生まれてきました。
我々が得意なところで価値貢献したり、またはまだまだ底上げが必要な技術やリソースを提供していただいたり・・・
最新の共創事例はもうすぐ公開できますが、少々お待ち下さい。。。
8.ここまでで重要だと思うことは、「疎結合」「発信+アナロジー喚起」「経営者の直感」か・・・?(今)
ここまできちんと時系列で取り組みを振り返ったのは、とても良い機会でした。まとめてみると、次のような共通点がありそうです。
①疎結合:お互いに依存関係のすくない、ゆるい繋がり。これはよく言われますね。
②発信+アナロジー(類推)喚起:たとえ大発見や大注目のトピックでなくとも、とにかく発信すること。誰宛でもなくTO ALLで「みんな聞いてー!」と。恥ずかしいですか?
大丈夫です、最初はほとんど誰も聞いてくれてないです。ただ、100回やれば誰かが聞いてくれてます。そして150回やるころには発信になれていることと思います。そして、そこから異分野、他業種、他工場、他の現場、他のコミュニティで同じ事例が適用できないか?もしXXXXXXXだったらどうか?と、人間の得意な推論体系を喚起してみます。何か面白いことがおきるはずです。さつま芋が冷凍カツオに似ているように。
③経営者の直感(と情熱):ちょっとおもしろそうだと思ったらやってみる。やるんだったら情熱を傾けてみるーこれも振り返ってみると共通していたことかなと思うところです。
ちょうど、当日、このような質問がありました。
全体を通じて、堀内さまの的確なご質問(と言う名の盛り上げ)や、コメントにとても助けられました。
実務と理論を行ったり来たりするような、とても価値のある投げかけをされていたのが印象的でした。強固な理論的背景があってこそ、目の前で起きていることの価値が見いだせるのだなと感じました・・・勉強しなくては。
好き勝手話してしまいましたが、このような機会をくださった、TECH BEAT Shizuoka AFTER BURNER運営事務局の皆様、ありがとうございました!!
まとめ(ふくだ視点)
そういえば、サバンナ置いてけぼりですみません。(忘れてました)
ざっと書いたので、「あとはよろしく」と頼まれました。ふくだです。
ちなみに現在時刻16:05。いけるか定時!
さて、今回のイベント会場は三島。
当日、社長に衝撃的なことを言われました。
片道約一時間、社長の車運転して三島まで行きました。
人生で一番手汗が出ました。
まとめと言っても、どのようにまとめたら良いのか、、、
考えた末(時間ないのでシンキングタイムは3秒)、ディスカッションを聞いた私の感想でまとめようと思います。
まず、広報として少々危機感を覚えていました。
それは、現在イシダテックでどのようなことに取り組んでいるのかはなんとなく理解している”つもり”だったこと。
さらに、それに至るまでの経緯については全くと言っていいほど知らなかったということ。
会社のことを発信し知っていただくためにはまずは自分が会社のことを知らなくては!
私自身の新たな課題です。
次に、多分掘り下げたら面白そうな話が多かったこと。
いきなりスイスに行った話とか、中原さんとの出会いの話とか。(noteのネタにしよっ)
毎週書くとなるとネタがなくなるんじゃないかと思っていましたが、実は私の知らないところで日々面白いこと新しいことが起きているのではないかとワクワクしてきました。
最後に一番印象に残った言葉を紹介して締めようと思います。
パネルディスカッションの終盤、堀内さまが仰った言葉です。
この言葉を聞いた時ハッとしました。
私はnoteやSNSなどですごい方々の投稿を見て「この人たちはなぜ常に成功させることができるのか」と少し落ち込んでいたりしました。
しかし、その人たちも最初から何もかも完璧にできて全て成功させてきたわけではないと気付かされた一言です。
諦めて挑戦しなければ失敗もないけれど、成功もありません。
いつか私の書いた記事がnote公式で紹介していただくことを目指して挑戦していこうと思います!
(note公式さんぜひ私の記事見て。←図々しい)
↓記事になってました!
写真、社長の肩でかい。