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参加&出展レポート #FOOMAJAPAN2023

総務部のこやまです。
出展告知・製作過程を一部公開したように、弊社は今年FOOMAに焼き菓子の検査ラインをデモンストレーションする装置を出展しています。
開催初日となった2023年6月6日、私も会場を訪問してきました!

通常本業における取り組み内容の発信が難しい弊社。
普段あまりしない本業の話を詳しくさせてください!

会場である東京ビッグサイト
ふたつの三角柱の内側が展示スペース
…そう思っていた時期が私にもありました
来場者は初日だけで22,000人以上
焼津から4tトラックを手配して前日入り
そして設営完了
開催は6/9まで!
8G-07ブースにて展示を行っています




デモ装置の見どころ!


製作過程をnoteでもご紹介したデモ装置。
マテリアルハンドリング・アキューム装置 と命名されました。
約W3000×D1500というサイズで、身近な単位で表現するなら2畳を下回る程度。しかし見どころとなるポイントが随所に詰め込まれた技術のお弁当箱的な存在なので、当記事では動画も交えてご紹介します。

装置名は "クッキーモンスター" とかもいいですね




Point1. AI検査①×反転装置

画面右手の黒いドーム型照明。実は撮像用カメラが組み込まれており、ここを通過するタイミングで表裏をチェック、判定に応じて動作が変わります。
動画では1枚目のクッキーはそのまま左へ受け流し、2枚目以降の裏面で搬送されてきたクッキーには反転動作が行われているのがおわかりになるでしょうか…。

照明をくぐったらすぐ機構に入るので猛烈な短時間なはず。
ソフト=AI単体だけでなく、ハードの設計・制御まで一貫して行うことができるのは独特な開発・設計・製作体制と、蓄積された経験によるものです。

黄色いテープの部分が仕込まれたカメラ
クッカーは照明下部すれすれを通過します




Point2. AI検査②×排斥はいせき・復元動作

今回使用しているクッキーの表面には人為的に「焦げ」を再現しています。
AI検査で有無を判定し、NG品はライン外に除外する排斥動作を実施するとともに、エンドレスなデモンストレーションのため協働ロボットがライン上に復元させる動作を(あえて)行っています。

エアーでの排斥は当然ランダムな位置に飛んでいきますし、クッキー同士が重なってしまうこともありますがそれでも処理は行われます。
コンベアや先ほどご紹介した反転装置、そして次に紹介するポイントの電気的な制御とともに、ロボット制御まで一貫して社内で実装しています。

ロボットが戻す動作をしたクッキー、よく見ると外縁部が焦げていたり、表面に焦げが見える!

ずっと、やさしくクッキーを戻し続けてくれています… 健気ですね…。

仕組み的にはアーム先端に取り付けたカメラがトレー内のクッキーを認識・ピックアップしていますが、複数個存在している場合に拾い上げる順番はロボットの気分で決まるらしい。

エアーで吹き飛ばす排斥動作、社内調整中には失敗もありました。
うまく飛べずにひっくり返ってしまったのにはシュールさもあって、どこか愛おしく感じますね…。

デモ装置に設置されたモニターの右側には、クッキーの搬送アニメーションと合わせてカメラが撮像した写真がリアルタイムで反映されている。一番上が表裏反転、二番目が焦げ検査、三番目がロボットアーム先端のカメラ。

反射してしまっていてごめんなさい




Point3. 段積み・段バラシ

しかし、このままでは……

・OK判定となり流れていたクッキー
・NG判定となり一度ライン外に排斥→ロボットにより戻されたクッキー

この2種類がバラバラに、異なる間隔でライン上を流れていくことになってしまう。
そこで10枚を1か所に滞留させ、次工程へ均等な間隔で送り出します。

それが段積み・段バラシ


動画では滞留させたクッキーが出て行ったあと、乗り移るコンベアに白いトレーが等間隔で設置されているのが見えます。1枚ずつ正確に乗り移っていることがわかるでしょうか…?

コンベア速度等考慮が必要ながらも、計算された制御が行われている証拠です。
通常PLCという制御装置が使われるケースも多いものの、今回はIPC:産業用コンピューター1台で装置全体を制御しています。




実機は 8G-07 ブースにて!

今回ご紹介したデモ装置以外にも、

・空間殺菌装置EMT実機展示
・非接触ハンドリングパッドの秘密
・超音波カッティングソリューション実演

などなど見どころをご用意しています。
ご来場を予定されている方はぜひお立ち寄りください!
社長以下、営業担当が揃ってお待ちしております。




研修報告書

#noteBIZDAY でご一緒させていただいた宮地さんが所属するカミナシ
安全・安心やトレーサビリティが命題である食品業界へ製品提供されているので、勉強も兼ねてお伺いさせていただきました。

おしゃれブース
やっぱ見せ方は大事

改めてサービスについて聞かせていただく中で面白いなと思ったのが、機械・装置の正しいコンディションを画像として記録しておけること。
故障はあってはならないものの、私のような機械のことがわからない人間がオペレーターでも不具合予見等に活用できそうだと想像が膨らみました。

その他にも例えば複数拠点での操業向けに柔軟な構築が可能とか、外国籍の従業員の方も多くいらっしゃることに対する多言語対応とか…、食品業界の特性を抑えている感がすごかったです。

何より弊社の業務の中でも、
Redmineに記録するほどではない…
文字で打つのはちょっと面倒だな…

といったレベル感の情報記録では活用できそうだと妄想も膨らみました。




おわりに

展示会自体への単独出展は、開発時の裏話を簡単にご紹介したこともある、イカつぼ抜き装置(通称:IKA10)IKA10以来とも聞いています。平成4年頃完成している装置なので、おそらく25~30年近く前の話でしょうか。

FOOMAJAPAN 2023では、保有技術の一例としてデモ装置を設計・製作しましたが、お客さまごとのご要望や生産現場に合わせて "秘密兵器" をご提案するのが弊社です。お悩みはお気軽にご相談ください。
そして導入事例を年間HPに15件掲載する!KPIも最近設定されましたので、今後にもぜひご期待ください。(こやま)

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