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ファクハク、参加してみた。
総務部のこやまです。突然ですが……
”工場” に対してみなさんが抱くイメージはどのようなものでしょうか?
私は製造業に足を踏み入れる以前は同じ作業を繰り返し、体力的にも大変!という勝手なイメージを抱いていました。
確かにものづくりの現場には単調な作業も身体を使う仕事もあるものの…
それ以上におもしろくて奥深く、当たり前のようにこなす作業もすげえ!
という事実を伝えていきたいとも日々感じています。
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そこで、ファクハク行ってみた。
2023/11/17~2023/11/19にかけて、静岡市内の工場がオープンに。
製造業全体で続く人手不足解消や、企業間の連携促進も狙ったこのイベントに、今後の参考とすることもねらって参加させていただきました!
ちなみに、日頃からお付き合いさせていただいている方が中心におられ、#notethon にも参加してくださった 阪口さん、 #マグ活 でお馴染み伊豆川飼料のイズカワさん、村田ボーリング技研さん、さらには静岡みんなの広報を運営するLEAPHさん も関与されているイベントです。
注)このnoteは私の研修報告書でもあります
DX、進めてみた。でお話ししたように弊社には研修・展示会参加フォームがありますが、あえてフォーマットを逸脱して書かせてもらっています。
見学先選定・工場見学編
ファクハク公式HPの参加企業一覧を参照すると、25もの見学先があります。ツアーも用意されていますが、時間的に参加できるのはおそらく1社―。
とにかく1日ひたすら悩んで見学先を決定します。
下記観点から決定・申込!
本心で全部回りたいと思っているのですが、今回は清水区内で精密板金加工全般を行われている、株式会社山崎製作所さま へお伺いすることに。
ちなみにその理由はこんな感じです。
会社見学+体験 をセットで行っている企業
安全面への配慮の仕方や、弊社でもできるものがないか探りたい工場や施設が新しく、特徴がある
働き手目線ではハードも重要な要素であることは言うまでもないブランディング的な取り組みをしている
「らしさ」の出し方として参考にしたい
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ステンレス製の看板も自社製だそう!
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地域未来牽引企業でもある
ファーストインプレッション
私は何屋さんに来たのでしょうか…?
洗練された外観も目を引きますが、雑貨屋… さん…?と錯覚するロビー。
無骨な鉄骨で組まれた商品棚には「特徴的な自社商品」が並んでいます。
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板金屋さんのKANZASHI
そのひとつがご存知の方も多いであろう、KANZASHI。
静岡、いや駿府にはもともと錺職人という方がいて、板金業者さんとしてのルーツもそこにあるそう。長い歴史の中で培った技術と、現代のデザインが融合することで、「板金」の存在がぐっと身近に感じられるような…
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得たヒント①
ここは私の推測に過ぎず、大変失礼な点があることを感じつつ書きますが、生産はお取引先ありきでしょうし、板金業界はアンコントローラブルなことも多い印象です。また、従業員の方目線でもここで作った「モノ」がどのように使われるかイメージしにくいとも想像しています。
一方で自社商品ならば工場の稼働状況に応じたコントロールもできますし、エンドユーザーに直結するC向けの商品を作ることはエンプロイーサクセス的にも意義があるな、という感覚を抱きました。
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「これ、俺が作ったんだぜ!」
こんな繊細なもの作れるんだ… から生まれるお仕事もあるかも
そして工場へ
パンフレットやガイドマップを片手に紹介動画を見たら工場内へ。
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ピンクだらけ…!
製造業では見慣れないビビッドピンクなどこでもドアをくぐります。
ただそれはドア1枚の話ではなく、シャッターもビビッドピンク!
塗床の安全通路もピンク!
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しかも上を見たら…
ホイストまでビビッドピンク!
山崎さん=ビビッドピンク、ファクハク=ビビッドグリーンという方程式は私の脳内に完成しています。
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謎の箱と工場内の様子
どこが曲げでどこが溶接かわかりますか―?
そんな問いかけもありましたが、私にはわかりません。笑
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工場内では、社員さんがそれぞれに異なる作業を行っています。
印象的だったことには社員さんの若さと女性のご活躍もありますが―。
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がちょっと気になる
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確かにピンクに見える
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間近で見学させてもらいました
特記事項:ハード面で気づいたこと
配布されたインカム
工場見学にあたって、インカムが配布されています。
見学中は集団も縦長になるので、全員に届くように説明するのが大変ですし加工機械を使用する際にもそれなりに大きな音が出ます。
見学者のことを考えてくれているんだなあ、ということが伝わってきます。
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弊社での見学中も、横からこれくらいの音がするときもある
得たヒント②
もはや弊社の場合は音声ガイドを導入すれば説明者や来社時期に依存せず、常時同一クオリティの見学が提供できるのでは…?なんて考えもします。
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現状「腹から声出す」でカバーしている
ハード面:工場見学ガイドマップ
見学中にも参照したガイドマップには、各作業場所とともに担当社員さんのご紹介も併記されています。”曲げの魔術師” や "利益の錬金術師" に "陽気な引きこもりデザイナー" など、特徴的な表現ばかり!
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曲げの魔術師と元独身の溶接職人の特技・苦手欄もちょっとおもしろい。
当然作業中なので社員さんに声は掛けにくいものの、どんな方なのかすこし見えるだけでも見学は楽しくなります。働かれている人も含めその工場だと思いますし…
得たヒント③
弊社も過去の資料としてよく「古文書」が出てきますが、近年は未制作。
デザイナーさんが社内にいることが羨ましくて仕方ありません。
”勤続50年のレジェンド” や "Twitterがバズった人" みたいな表現とともに、社内案内とnoteインタビュー記事への動線を合わせて作ってみたらいいかもしれないですね!
ワークショップ編
ファクハクでは、一部企業でワークショップが実施されています。
山崎製作所さんは工場の一角に体験室があり、バングル・しおりの製作体験が可能。私は電子書籍派なのでバングルを作ります!
ざっくりとした工程
①デザインを決めてマスキング
②ブラスト機で表面加工
③レーザーマーカーで刻印を入れる
④曲げる
完成!
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デザイン:マスキング、そしてブラスト機へ
マスキングテープで養生しブラスト機にかけることで、研磨部分と素地部分で柄を作ることができる。手先が超絶不器用で細かいことができないので、ものすごく単純に表面だけ研磨・非研磨のハーフ&ハーフにします。
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裏面にこっそり入れます、恥ずかしいので
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つまり、近いことができる…?
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刻印:レーザー機で!
パソコンで文字を入力すれば機械が一瞬でやってくれます。
人間がするのは位置合わせだけ!
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5文字わずか7.8秒で完了
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焦げっぽさはアルコールで拭き取りします
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(16秒で刻印されていました)
全国通訳案内士であるこちらの方は、
40% of Japanese green tea produced in Japan comes from Shizuoka.
日本で生産される日本茶の40%は静岡産です。
という心の叫びを刻印したそう!静岡愛を感じる。
仕上げ:曲げ… 曲がらない…
厚みのある金属ではないものの、型に合わせて手で曲げるのには想像以上に力が必要です。結構曲げるのに苦戦して、ゴムハンマーで叩きながら仕上げていきました。こうして1点物のバングルが誕生します。
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ゴムハンマーも使いながら
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切り出しの細かさに驚いていたら…
参加者全員、完成!
そして全プログラムが終了。あっという間の約2時間でした!
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それぞれデザインがあってすてきでした
おわりに
通常見ることができない工場。それぞれ異なるカラーがあり、歴史や技術、そしてそこで働くひとりひとりが製造業を支えています。
最も大きく感じていることは、例えば中高生くらいの若い年代の方に工場を見てもらえたらうれしいな!ということ。現地でなければ伝えられないことはたくさんあるので、「きっかけ」の創出としてこれ以上ないイベントだと感じながら私も楽しませていただきました!
また、時折でも外部の方の目が入る機会も大事なことだとも思っています。ものづくりも企業経営も、奥深いものですね…(参加した人 こと こやま)
まって、これはイシダテックの小山さん!@IshidaTec https://t.co/AuXsLZ6qFg
— 阪口せりな | 静岡5年目 (@Celina0523) November 17, 2023
▶Webサイト
弊社のことも… よろしくお願いします…