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【活動レポート】筑波大学工学系の学部生授業、「研究・開発原論」のゲスト講師を務めてきました。

皆さんこんにちは、最近登場回数が多い気がします、石田です。
よろしくお願いします。

2021年に続いて今年も筑波大学の工学系の学部生授業、「研究・開発原論」にてゲスト講師を務めてきました。

記憶の彼方だったのですが、昨年もやってました。


2021年は対面授業に制限があり、善甫先生と並んでコント対談形式の授業を、学生の皆さん向けに配信しました。

写真・・・

今回は、対面授業ができるようになったとのことで、教室の熱気を感じられるのを楽しみにしつつ、現地に赴きました。

ところが、善甫先生がオレゴンにて学会に参加していたため、
バーチャル参加という展開になるわけです。

善甫先生には平素より大変お世話になっており、以前noteにも登場していただきました…!いつもありがとうございます。(こやま)




「リアリティのある妄想を」


この授業全体の目的は、各種の研究・開発を取り巻く理論+経営理論を使いながら、工学系の皆さんに世の中にインパクトのある新しいアイデアを実装する構想をしてもらう、というもの。

科学者、研究者、実業家の方々が講師におられ、ディスカッションやフィードバックなども豊富な印象です。

「要するに」で本当に要約している稀有な例
こんな授業が受けたかった。


私、石田が担ったのは「技術ロードマッピング」。
技術を開発・進化・深化させていく上で、何がキーになるのか実務的な視点から好き勝手しゃべってくれ、というのがざっくりオーダーです。

ロードマップという言葉に馴染みがなく、半ばこじつけ感のある副題


とにかくリアルな事例をご提供


私自信は、特に最近の理論を体系的に勉強しているわけでもないことと、提供しうる価値はそこではないと考えていたので、成功(お客様と開発、導入した装置で現在も稼働しているもの。また横展開できているもの)事例と失敗(何らかの理由でプロジェクトが頓挫したもの)事例を2つずつ、合計4つご紹介することにしました。

失敗事例には再現性がありそう。


また、とにかくリアルになるように、プロジェクトの(本当の)目的、お客様の名前、担当者の役割、予算感、予算の出どころ、損失、費用対効果なども可能な限りお伝えしました。

したがいまして、noteではお伝えできないこともたくさんあるのが心苦しいところです。

自分が学生だった頃よりも100倍ぐらい熱意があり、たじろぎました。ありがとうございます。


失敗は例外なく


事例紹介の最後に、理論と実例の結節点を構築するべく無理やり図に当てはめてみると、ものの見事に失敗プロジェクト(青矢印)は死の谷ダーウィンの海に溺れていることに気が付きました。

実例を理論に当てはめてみると学びが多すぎて役立つことに気がつく36の秋。


よくあるプロジェクト失敗の例


もはや愚痴レベルですが、自戒のためにお伝えします、失敗の例。


1. 新しいものを始めるときにお客様にリーダーがいない。

技術的な障壁でこれまでのお客様が製造できなかった食品を、うちの技術でやりましょう!系なのですが、よほどお客様側のリーダーがいない限り、死の谷まっしぐらです。

担当者レベルで「いいね!」、同チームの上司が「いいね!」となっても、お客様先の商品開発、エンジニアリング、装置開発、製造、マーケティング部の乱戦に。
ヨッシーがヒップドロップで突っ込んだところにいたピカチュウとマリオにタメ終わりのドンキーコングがBパンチする真後ろでファルコンパンチが飛んでくるようなものです。すみません、スマブラの1しか知りません。
こうなると、ハンマー持ってテッテレレッテテッテッテッテという勢いで突っ込んでくる強力なリーダーがいないと何も解決しません。

それでも最後にサムスの崖際ワイヤーで掴まれて、ハンマー持ったごと奈落へようこそ案件もなくはないのですが・・・。
ではどうしたか。まずは乱戦を整理しました。

どうやら、こうなる。たぶん。


リーダーがいないのか、M&Aの成長戦略に組織構造が追いつかず、そもそも既設のリーダー職では動かせるような組織の大きさではなくなってしまったからなのか、なんとなく構造的な問題が見えてきました。

今では、クロスボーダーな領域ではリーダーがいないのは仕方がないので、ちゃんと見てくれるリーダーがいる単位でのご提案をしよう、と変わっています。

その結果、図でいうと「技術コンセプト」側「だけ」にアプローチできるような提案をしようとなりました。かなり痛い失敗から学んだ例です。失敗してもすぐに立ち直りたいですね・・・

(すると、ひょっとして、やはりやる気が大切なのでは?)

話していて思ったこと


2. 製品のライフサイクルが終わりかけていることに気づかず、真っ向勝負しようとする。

ある組織が、ある分野で得意な製品・サービスがあるとします。うちもありました。そして、どのようなものも、何か手を加えたり方針転換しない限りは、その死(=元来の品質、コスト、納期、提供価値などでは誰も欲しい人がいなくなること)から逃れられないと思っています。

いえいえ、そう思ってはいても、突然よくわかってない風の私が、「はい、これやーめた」ってできないわけですよ。
これまで上手く行っていた製品、関わっている社員が多い製品、そしてなまじっか金額が大きかったりすると、「え?今回このプロジェクトが受注できなかったの/予算に合わなかったのってたまたまじゃない?次は成功するよ」という謎テンションに巻き込まれてしまうわけです。思い入れが強い人ほど。
このテンションのまま「諸君が愛してくれたあの製品は死んだ」とは言えません。

ではどうしたか?ワークショップ形式で、事象を正面からぶん殴る会を重ねました。

この製品群からの撤退戦時の資料。涙なしには見られないのは、多分私だけ。


すると、感覚で話していた内容も関係者の腑に落ちるようになり、そして大半は「うわあ・・・この製品諦めたほうが得じゃない?」となります。

でも多分本当は「うわあ・・・言い出したから引くに引けなかったけど、これだけ会議やるのだりいな・・・」と思っている方もいるに違いありません。そうですこっちは本気です。本気で会社を良くしたいがための撤退なのです。

(もうこれ、すべてはやる気ですね。そうなるとやはりやる気しかソリューションがありません)

話していて思ったこと

※()内は秘めたる思いなので、講義では言及していません。


勉強になったこと


何より私が勉強になったのは、講義のときの質疑応答です。
私が想像する日本の大学の質疑応答というと、誰も何も言わず試合終了ノーコンテストになるのですが、かなり活発にご質問をいただきました。
こちらにまとめています。

質疑応答リスト。忘れてたらすみません・・・

プロジェクトをストップするときの心持ちは・・・?

悔しさひとしお。納得はできてません。

省力化って、つまり人の仕事奪ってないですか・・・?

そうなのか?!我々、そうなのか!?


うっ、となるようなご質問もありましたが、正直に回答いたしました。
私も質問を投げかけるのは苦手なのですが、どのような質問も実はスピーカー側が勉強になったり、気づきを得たりするものですね。

今後「どんな質問でもいいですよ」と言われたら、ほんとにどんな質問でもしてやろう、という気持ちになりました。

このような機会をいただき、ありがとうございました!!!


おわりに

あ、工学系のみなさん、ぜひイシダテックに来ませんか?!

おまけ(こやまより)

昨年度の登壇時、社長の自己紹介スライドの写真がこちらです

なぜこれにしたのか(こやま)

みんなにも読んでほしいですか?

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