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勤怠管理システム、導入してみた。

イシダテック 総務部の小山です。
突然ですが、みなさんはこれが何かわかるでしょうか。

時計…?


これはタイムレコーダー
タイムカードを入れて差し込むと、時刻が印字される便利な機械です。

▫ このタイムレコーダーすごい
水晶発振方式 (いわゆるクオーツ式) で万年カレンダー内蔵、停電にも累計3時間まで耐えられ、幅広い勤務スタイルに対応可能なハイスペックなやつ。
定価49,500円 + 税で、ランニングコストは100枚1,800円のカードと2,500円のインクリボン。

 皆さんの職場ではどのように勤怠の記録を行っているでしょうか?

私、以前の職場は手書きでした!(小山)


さて、今回は業務でもコアに近い「勤怠管理システム」導入の話です。

例によって推進を行った ”社内ツール検討会議” の活動棚卸しも兼ねつつ、意義・目的を再度言語化しながら導入ストーリーとしてご紹介します。

2022/01~2022/03にかけて「DX、進めてみた。」シリーズを前・中・後編の3部に分けて投稿、多くの反響をいただきました。
勤怠システム導入にも言及する予定でしたが、書き進めるうちに圧倒的ボリュームとなってしまい、今回単独記事化に至りました!




推進者たち


過去のご紹介同様、部門横断の「社内ツール検討会議」が推進します。
メンバーはこちらで紹介しています。


ちょっと特殊な「製造業」の勤怠管理


前提として、製造業の勤怠管理には ”工数管理” という特徴があります。

誰が / どの製品の / どの工程に / 何の作業で / 何時間 …

これらが原価計算や見積、納期管理や予実管理にも利用されます。
管理会計的な側面も持ち、個社で項目や集計方法、重みづけは異なるはずですが、工数データは正確に収集・活用し続ける必要があります。

厳密には私のようなバックオフィスはまた別の話ですが。
弊社のような受注生産型の企業は工数管理は重要ですし、職種や勤務体系の相違点等柔軟に対応できるかもシステム検討におけるポイントとなります。


かつての工数管理ツールは ”作業日報”


タイムカードと合わせて弊社で使用していた ”作業日報” を見てみます。

作業に応じてひとり1~2枚を記入(実物)
まだおひとりのみこちらを使用していますが!


  • 受注No. / どの製品の

  • 作業集計区分 / どの工程の

  • 製造作業内容 / 何の作業で 

  • 作業時間着手~完了 / 何時間

と紙面上の項目が各ポイントに対応しています。
「こうやって記録されてれば問題ないじゃん!」と思うかもしれませんが、記入内容をデータ化する作業からは逃れられません。

 ▫ DXシリーズ恒例の謎計算
30人の社員が1日1.5枚、毎営業日(20日/月)記入していたと考えると…
225枚/週  900枚/月  10,800枚/年 の作業日報が小山のもとに集まります。改めて計算してみるとちょっとびっくりする量です。

しかもミス0個で10,800枚をデータ化しないと…


社員増加に伴う変化


私が入社した2020/04から、社員数は32名→43名へ増加。
毎日の記録やチェックへの負荷は上がり続けています。

働き方の変化や出張中の状況把握、分析に活用できるデータも欲しい……。
そんな背景も加わり、正確な勤怠状況把握は継続しながらも、より効率的な手法を検討・導入する必要性が高まっていました。

以前はこんなダッシュボードを作るには、
全員分の ”作業日報” を打ち換えねばならなかった


申請フローも問題あり?


工数以外、例えば休暇取得や経費精算も紙ベース。
上長が出張などで長期不在になったら、承認フローは停止します。

「あれ渡邊さんがいない!あぁ今日休みなんだ……」

といったことも実際に起きていましたし、休暇日数をあと何日所持しているかを知るにも尋ねてもらわなければなりません。

なにが本当でどれが最新で、どこを見ればいい、がわかりにくい状態です。

 "休暇届書" の実物
記入場所が人によってまちまちだったり、
私がため込んだ結果承認日が休暇より後なんてことも


そうだ、勤怠システム導入しよう。


そんな背景や経緯から進んだ検討結果は結論から話します。
TeamSpirit を2020/11~導入・運用しています。

Salesforceをベースにしたトータルパッケージ
勤怠管理/就業管理/経費精算/工数管理/電子稟議 が利用可能

経費精算も利用していますが、勤怠面にフォーカスします

運営されている株式会社チームスピリットさまもnote仲間です!
ここからは導入時のストーリーを振り返ってみます。


いつもの検討フロー


DXシリーズのいつものやつ。
大き目なイシューを洗い出し、各候補ごとに対応可否を整理します。
スイッチングコストも高いので、検討には慎重さも必要です。

勤怠関係は法的な縛りも多く、正直大きな差は出ない


仮選定したシステムの内、評価が分かれたポイントが前段でも取り上げた ”工数管理” でした。ここに関してはTeamSpiritが圧勝です。

それにクラウド型の恩恵も。
イシダテックはお客様の工場現地で作業することも頻繁にあります。
しかし打刻や日報記入にも、もう「場所」による制約は存在しません。

紙の ”作業日報” と変わらない構成ができた!
個別案件 +  作業分類別の記録は必要条件でした
分類:工数管理においては圧倒的守備範囲


以前把握に苦労した休暇などの申請もしやすくなりました。

残日数も表示してくれたり、必須項目が空欄では申請できなかったり。
デジタルゆえの小さなメリットも存在します。

「見える化」の観点もクリア


無視できない費用対効果ももちろん確認しています。
ぱっと見は冒頭紹介したタイムレコーダー等の管理より高額に見えますが、管理にかかるコストや私の工数を考慮すれば十分メリットが出そうです。
このnoteを書く時間も捻出できています。結果論ですが (笑) 

弊社は一番左のプラン


初期構築から移行に向けて


TeamSpirit導入はGoogleWorkspace運用開始から半年後の2020年11月。
フェーズ的にはようやくデジタルの利便性が多少は伝わってきたのかなあ?くらいであったと私個人としては認識しています。

勤怠管理システムは全社員が毎日利用するもの。
基幹システムとの整合性も求められ、初期構築段階から気を揉みました。

ポータルサイト TSCircleに大変お世話になりました
初期設定マニュアルや導入ステップガイド等充実の内容

個人的には違和感なく紙→デジタルへ移行、気づいたら便利になっていた!そんな感覚を作り出すことを最前提に置いています。

デジタルに抵抗ある!そんな方にも使ってほしくて…


SalesforceベースのTeamSpiritが持つ特徴は圧倒的な自由度の高さ。
複雑な要件にも対応可能とされる、高度な機能性を持っています。
そこでトライアル中から弊社の実態に合わせてカスタムを進めました。

TeamSpirit HP より
高度な機能性・サポートが売り


社内説明会は「実際に操作してみるスタイル」


導入説明会も本運用の2週間前に実施しています。
説明や資料展開だけでなく実操作を行うスタイルで1日に4回行いました。

導入ロードマップ再現:移行の絶対条件は「シームレス」
約2週間の相互FBを経て本運用開始日にも混乱はなかった(はず)

▫ 説明会を4回開催したねらい
・質問しやすく、操作して生まれる疑問へ対応するための少人数開催
・部署ごとに異なる工数管理や入力ハードの特性へ対応するため分散開催


オリジナル操作マニュアル、作ってみた


実態に合わせたカスタムをそれなりに進めていった結果……、
配布マニュアルでは意図する運用の実現には物足りないことに気づきます。
そこでアプリインストール段階からオリジナルでマニュアル化しました。

オリジナルマニュアルは極端な例。
幅広い世代が働く弊社は、入力ハードも異なれば、デジタルとの親密度にも個人差が。そんな状況で最大限恩恵を感じるための施策の一環です。

大半はTSCircleのマニュアルで済むはずです。笑
ゼロから始まるオリジナルマニュアルを60ページくらい
※内部情報を含むため当時の資料を改変しています
導入説明会ではとにかく「実際に操作してみる」
ワードやカタカナ語は社内用語に翻訳して作成しています


いつも通りTipsも盛り込みます。
「めんどくさい」が意図しない運用につながることは最も避けたいこと。
自身や社内ツール検討会議のメンバーが先行試用した中で得た解決方法は、極力先回りしてお伝えします。

作業分類2個使うことあるじゃん?という質問に先回り
時短はちりつも、全員でやれば半端ない効果を生む


サポートは「みんな見える場所」で


導入/移行フェーズ:この操作がわからない
運用フェーズ:制度やシステム変更、法改正への対応など

解決したいこともサポートする内容も時々で異なりますが、GoogleWorkspaceのチャットルームでの対応を一貫して継続しています。

その理由は、

  • そもそも全員揃う場が少ない

  • 同じ質問を複数人が繰り返すのは生産的でない

  • 聞きに行くほどでもないから、問題が問題のまま

  •  (操作含め) システム系のアナウンスは口頭では伝わりにくい

といった状況が考えられたから。
そこでシステム導入時にはこういったスタンスを取っています。

しかしケースバイケースで柔軟に対応したいのも事実。
そこで「スマホ持ってきて直接聞くのもOKです!」と宣言しています。
その代わり私から記録もかねてチャットルームに共有しています。

遡れば大半のことはわかるはず…!
「ログアウト後TeamSpiritに到達しづらくなった問題」
を教えてもらったあとの共有


導入を経て感じたメリットと今後に向けて


①勤怠データの利活用

勤怠システムの導入効果はDXの「X」に現れていると感じています。

かつてデータがない状態での会話はどうしても空中戦になりがちでした。
現在はTeamSpiritから公開範囲や目的に応じた適切な情報を抽出、即時性を持ったまま事実に基づいて議論するための情報が提供できます。

少なくとも1.5年分のデータもTeamSpirit内に蓄積されてきています。
働き方を可視化し、現状把握→効率化等に活用していきたいところです。

ダッシュボード作成もTSCircleが助けてくれる
データを外部出力してしまえば分析に意思も込められる
(予め数式を入れ込んであるパワー系スプレッドシート)
レポートは条件に応じてメール送付も可能
1か月分のデータを洗い直す作業が0分に!


②法改正への対応

こちらはDXでいえば「D」の恩恵です。

自社の就業規則は導入時に反映すればそう大きく変わることはありません。
ですがアナログ管理下で複雑な法改正のような外部要因の変化へアンテナを高く保ち続けるのは想像以上に難しさがあります。

業務効率化に目が行きがちですが、勤怠システムの強さのひとつです。

日常的に起こることではないが、クラウドゆえの強さ
TeamSpirit HPより

▫ 余談:時間単位有給、導入してみた。
2022/05/16より、弊社も時間単位の有給休暇取得が可能に。
通院や旗振り当番、ちょっとした私用の際に利用しやすいものの、取得上限は1年間で40h。その管理が煩雑に…はなりませんでした。

初月にして有給休暇を所有 (入社半年以上経過) している36名の社員中、7名が活用しました!


おわりに


改善は進めてきた中、給与計算や勤怠締め作業の簡易化、会計システムやIB (インターネットバンキング) へのデータ利用といったポイントにはまだまだ踏み込みきれておらず、基幹システムへの連携にも課題が。

イシダテックは「機械で済むことは機械で、伝統の味を大切に」という言葉を代表メッセージはじめ様々な場面で用いています。

単純作業はシステム支援で効率化、"人にしかできない作業"に時間を割く。
それにより、貴重な時間という資源を秘密兵器を設計・製作するプロセスをはじめ、創造的な活動に注入できるよう、社内ツール検討会議としても効率化を支援する取り組みを続けていきたいと考えています。(小山)

社長のメッセージにも代々引き継がれています
弊社HP より


▶2023年5月、セミナーへ登壇しました

▶Redmineセミナーのご案内

なんとRedmineセミナーにて利用事例をご紹介することになりました。
2022/07/07 15:00~16:00 Zoomを利用してのオンライン開催です。
詳細はファーエンドテクノロジー株式会社さまのHPをご覧ください。

登壇のきっかけは「DX、進めてみた。【中編】」です!

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