
私は焼津神社のことをしらない
こんにちは、イシダテック石田です。本日8月14日はイシダテックの休日ど真ん中です。以前は、年間の休日日数が決まっていたのですが、毎年年末が近づくと「翌年、どの土曜日/祝日を出勤日にするか?」という議論がありました。毎年毎年、どこでもよい出勤日を考えるのが面倒すぎて、生産性と社員の余暇を大切にする姿勢を示すものとして、すべてカレンダー通り、土日祝日は休業日にしました。
そして8月のこの時期は、焼津神社の大祭・荒祭(あらまつり)があります。社の歴史的に、荒祭に対するコミットメントとリスペクトが高い社員が多いため、荒祭期間前後は休みにするように調整しています。
今年はカレンダーの並び的に、特別に8月10日を出勤日として8月11日~8月18日までお休みとしています。長くていいですね。
ただし、長すぎると8月19日(月)が憂鬱になりそうなので、前倒して働き始め、月曜日を憂鬱ではなく「普通の日」にするライフハックを個人で展開します。
例大祭の儀ー?
「焼津神社からご案内が来てました。参列されますか?」

いつもありがとうございます。
なにやら儀式がある模様。昨年どうしてたっけ・・・例年どうしてるんだろう・・・。そんな第一印象を受けながら、まず内容を確認します。
何やらあるらしい式典の名前が「例大祭の儀」
何かわからないけど、8月12日・13日がお祭りだから開会式みたいなものか。参加しておこう。なんたって例の大祭ですし。
祭、応援
案内を受け取った数日後、ある企業様からご連絡が。「焼津荒祭の応援広告を出しませんか?」
そしてご担当の方はこう続ける。
焼津の荒祭の正装は白装束ですよね?!
広告、社長の白装束姿なんてどうでしょうか?
ーやるか。やりましょう、白装束。
そう言った直後の定例会準備資料。

そうはいっても、最後に白装束を着たのは小学生の頃。友人のお祭りに付き添いで練り歩いたとき。なので白装束の調達をお願いします。

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それで仕上がった広告がこれです。

オフショット
三角筋をコードリールでパンプさせて臨みます。
メイキング
— ㈱イシダテック (@IshidaTec) August 8, 2024
「仕上げるわ…」とつぶやき、コードリールを両手にパンプアップする石田社長 https://t.co/hTli1hzDLq pic.twitter.com/Mighh3alsW
紙面広告。

このとき、刷り込まれる「8.12(月)開幕!」という文字。
儀、当日
応援広告もばっちり意味不明でした。そんなこんなで無事8月12日を迎えます。「開会式みたいなものかなか」この理解がいけませんでした。
開会式=お祭りの始まりの日=8.12(月)開幕!
カレンダーなど機にせず12日にスーツを着込んで焼津神社に向かいます。AM7:45で35度。お祭りの準備に従事される皆様には頭が下がります。社務所に向かいます。やはり神社は気持ちがピリッとします。
「あ、それ、13日ですね。明日です。また来てくださいね」
このとき、私の頭をよぎりました。
私は荒祭のことを知らないかもしれない。そして神社のことはもっと知らないかもしれない。
例大祭の儀は1時間ほどの極めて厳かな式典でした。特に県内の有名神社の宮司さま、そして三重の多度大社からも宮司さまがいらしていて、その格式を感じました。

荒祭と焼津神社を少し理解しようと努める
「例大祭の儀」ーそれは儀式を知らない者にも圧倒的な厳かさを感じさせました(今回は私が無知なだけでした。)
これは何やら理解を少しでも深めなければ失礼な気がしてきました。
そもそも、焼津荒祭は何なのか。
焼津市民の大半が物心ついたときより、8月の焼津のメインイベントである焼津荒祭。ただし、私は能動的にその理解を深めることはしてきませんでした。
さらにその荒祭を主催している焼津神社とは何なのか。お参りごとには欠かせない焼津神社。この神社とは何なのか。
ざくっと調べます
焼津神社の大祭は8月1日の「御注連下し祭」に始まって、12日の「御神楽祭」13日の「例祭」「神輿渡御」とつづき執り行われます。
「御神楽祭」は神を迎えてのお祓い、お清めの中での荘重極まりない静の世界であり、「神輿渡御」は総勢三百人を越える神役の行列に加えて、数千人の白装束の若者の大集団が、「アンエットン」のかけ声も勇ましく神輿を繰り出す若いカの躍動がみなきりほとばしる動の世界であります。
はっ、8月1日から行われるのか。御中連下しは「ごちゅうれんくだし」ではなく「おしめおろし」と読みます。ごちゅうれんと読んだのは私です。
そして、どうやら静と動の世界の切り替えが「例祭の儀」であるようにも見えます。
(神様の領域となる対象エリアの)四方の道路の出入り口に、上部に注連縄を貼った青笹を電柱などに門状に立て、竹串御弊(たけぐしごへい)と呼ばれる竹で作った御弊を飾って神域にする。
つまり、注連縄を貼った青笹からは神様の領域であるという意味ー
つまり、神様の領域作りから始まるのが荒祭。そしてそれは8月1日の結界アクティベートから行われている。つまり8月12日が開会式なわけでもない。目から鱗。知らなさすぎた。
そして疑問は絶えません。
例大祭の儀では何かに対して祈っていました。何に対して祈っているのか。
御神輿(おみこし)とは何か。
そもそも神社はどのように運営されているのか。神社運営の課題は何なのか。
祈りの対象
そもそも神社は定められた神様「御祭神」を祀るために建造された宗教施設であるため、御祭神を中心に考えるのが良さそうです。
その御祭神に対して、「これこれをお願い!」といったようなお願いごとも祝詞(お祈り)の中に含まれていそうです。祝詞の正しい定義を調べてみます。
祝詞は次のように定義されています。
祭典に奉仕する神職が神さまに奏上する言葉のことです。その内容は、神饌(しんせん)・幣帛(へいはく)などを供え、御神徳に対する感謝や称辞(たたえごと)を奏し、新たな恩頼(みたまのふゆ)を祈願するというものが一般的な形です
そうなると、御祭神に対して新たな恩頼(みたまのふゆ)に対する祈りであろうかと考えられます。祀りの対象は御祭神でありつつ、御自分たちの願い事が成就する目的での祈り、つまり祈りの対象はお願い事そのもの理解するのが良さそうです。
焼津神社の御神祭はー
では、焼津神社で祀っている神様はというと、これは幼少の頃より教わってきたたため、「ヤマトタケル」と答えることができます。が、調べてみると主祭神と相殿神がいらっしゃるようです。

相殿神は、いずれも「日本武尊の東征に従った従者とされる」そう。

「焼津」の地名と日本武尊
ちなみに日本武尊と焼津の地名、そして焼津神社の関係は國學院大學のこちらの資料に簡単にまとまっています。ただし、子供にも伝えたいため、これをGhat GPTに頼み込んで平易にしてもらいました。
"この物語を幼稚園児にもわかるように教えてください。"っと。
この物語は、昔々、倭建命(やまとたけるのみこと)という勇敢な戦士がいたお話です。倭建命は、ある国を旅しているとき、国の長(くにのおさ)にだまされて、大きな危険にあいました。
国の長は、倭建命に「この草原の中には、とても大きな池があって、そこには強い神様が住んでいるよ」と教えました。でも、これはうそで、本当は倭建命をおとしいれようとしていたんです。倭建命が池を見に行くと、国の長はその草原に火をつけて、倭建命を困らせようとしました。
でも、倭建命はとても賢く、すぐに気付きました。彼は特別な石を使って、火を自分で起こし、火をうまく使って自分を守りました。そして、悪い国の長たちをやっつけて、その場所を「焼津」と名付けました。これは「焼かれた場所」という意味です。
このお話は、倭建命がどれほど賢くて勇敢だったかを教えてくれます。そして、その場所には今も神社があり、倭建命の勇気を人々が覚えています。
御神輿(おみこし)
荒祭の日程表を見ると、8月13日の日中をかけて市内を歩く御神輿。


そして神輿とは。
神輿、御輿(みこし、しんよ)は、通常、神道の祭の際に、普段は神社にいる神霊が氏子町内、御旅所などへ渡御するに当たって一時的に鎮まるとされる輿である。
つまり、御神祭・日本武尊御用達Uberプレミアム。
神社の運営
祀(祭)りの対象、そして祈りの対象、地名「焼津」の正しそうな由来、スケジュール感、Uberプレミアムについて少し理解を深めたところで、この祭りの中心である焼津神社について調べます。もっぱらどのように運営されているのか。
調べてみると、神職、氏子、地域社会が運営のキーワードになってきそうです。
特定の宗教的儀式を執り行える有資格者と、サポート役、そして人的&財務的リソース提供役、ソーシャルコミュニティで運営されているという理解をしました。
神職:神職は神社での祭事(さいじ)、祈祷(きとう)、お祓い(はらい)などの宗教的な儀式を行う方。有資格者。宮司、禰宜、権禰宜などの職位で分かれる。(Wikipedia神職、大野湊神社のブログより)
職員:巫女、事務員
氏子:神道に共感し、任意の神社の行事の手伝いや神社への寄付を行う(セレモニーより)
地域社会:広く祭事に参加したり、祈祷に参加する地域の人々の集合体

広く神社について調べているうちに、神社の課題について提起されている資料(文化審議会文化財分科会企画調査会(平成29年度)・第2回議事録)を見つけました。
そこには、後継者不足、財務的・人的リソース提供役および地域社会の高齢化により課題に直面する神社も少なくないことに触れられています。

企業経営に似てはいないかー
ここまで調べて徐々に、神社、お祭り事からヒントを得られることがあるかもしれないーそう思うようになりました。
株式会社のミッションは「社会に対して提供したい/すべき究極の価値」が言語化されたものであるが、神社のそれはおそらく「御祭神そのものを祀り称える」こと。前者の取締役会は取締役3名、監査役1名(と最低の人数は会社法で定められている)であるが、後者は宮司1名、禰宜など数名。
等々といった違いはあるものの、ミッションにこれほどまでに人々を熱狂させ、1000年を超えて継続させ、老若男女「当たり前のもの」として認識されている。

お祭りがそもそも何で、どのように執り行うか、何を祀っていて、神輿の意味は何かなどについて知らない私のような者も、焼津神社と荒祭は幼少より文化的に深く知っている。
これはすごいことではないか。地方中小企業のあるべき運営・地域社会との関わり方を垣間見た気がして、焼津神社からまだまだ勉強することが多そうだと感じました。

すげぇ・・・すげぇよ焼津神社・・・
すげぇら焼津
さて、地域の祭典「焼津荒祭」に続き、8月21日はものづくりの祭典「すげぇら焼津」プレイベントが開催されます!!
こちらもどうぞよろしくお願いします!!!
今回の記事で改めて勉強になる焼津神社の公式ウェブサイトはこちら。
身近なものからの学びって大切ですね。