導入事例制作、ChatGPTとやってみた。
突然ですが…
この装置、何をするためのものか想像はつきますか?
正解は…
写真のようなプラスチックの通い箱:P箱(P函・ぴーばこ)をまとめる紐をカットして回収する装置です。役割としてはなかなかニッチであるものの、大量生産現場で作業者にとって大きな負担となる荷崩れ防止用紐のカット・回収作業を効率化する装置です。
装置自体には歴史あり
「紐切装置」自体は石田鉄工所時代から製作実績があります。
デパレタイジング:パレットからの荷下ろし作業では荷崩れ防止処置の処理が難しいポイントとされ、機械化が生産性向上に寄与するわけですね…!
今回のテーマは「導入実績」
総務部のこやまです。
以前Webサイトリニューアル実施&PR動画制作における裏側を簡単にご紹介させていただき、その記事は下記のように締めました。
導入事例制作には年間KPIがある(らしい)
「年間15件導入事例を公開する」というKPIが存在しています。
しかし今期 (2023/05~) に入ってから公開した事例は1件です。
なぜ制作されないのか
なぜ導入事例は公開されないのか―。
一部に私の想像も含みますが、おおよそこんな理由があります。
お客さまの許可が必要で大変
オーダーメイドゆえに掲載しにくい側面あり
設置後の画像等もお客さま工場で撮影するので表に出しにくい技術的な観点で公開できない
弊社にとっては装置機構、お客さまにとっては生産プロセス
これらが競争優位性の構築要因であるケースも存在しているそもそも、書くのが大変
掲載する意味が社内に理解されていない説
営業担当の業務としての優先度も低いか、そもそも存在しない
「有効な」お問い合わせをいただくために
既存のお客さまからの問い合わせは各社員にメール・電話・他作業での往訪時など多様なルートでいただきますし、完全な新規のインバウンドは件数的にはあまり多くありません。
今期より下記フローに則った初動対応を行うこととしましたが、そのフローに乗った、100%有効と判断できるお問い合わせは14件です。
ベンチマークはないものの、増やせるといいのでは?と思える数値です。
既存ページの問題点も明らかにしておく
カップゼリー殺菌・冷却機のページを例として参照します。
①文面:圧倒的情報量不足
唯一書かれた概要は「カップゼリーを殺菌・冷却をするための機械です。」の一言のみ。タイトルと同じですし、ちょっと日本語も怪しいですね…!
これが作れることはわかりますが、具体的な情報はありません。
長さのある機械だ!と写真から想像できますが、寸法も不明。
導入を検討される方からすると、もう少し情報がほしい… といった段階で ”この実績について問い合わせる” ボタンを押さねばなりません。
②写真:イメージの伝わりにくさとマイナスイメージ
一部装置の写真は製作・撮影時期も定かでなく、カピカピ感が。
令和の時代にはなかなか見られないレベルの解像度で、かえって「近年は製作していない」感を醸し出してしまいます。
解決策
今回は、ハードルを下げるためにChatGPTの力を借ります。
ページを作る=アクセス増、というつながりは飛躍している感もあるので、まずはとにかく掲載件数を増やすことから始めていく必要がありそうです。
そこで…
仕様書や関連資料を読み込む
適切なプロンプトによる "それっぽい" 文章の作成
マークダウン形式で仮の実績文書を生成
という手順を決めました。社長が―。
0から作成しようとするとハードルが高い以上、担当者が行うことはチェックのみにすることでまずは公開数を増やす、という意図が見えてきます。
実際にできたページ
以前に比べると改善されたものの、実はPV数や検索流入等は若干伸び悩んでいます。旧製作時の事例ページも残っていますので、動線整理等も並行して進めていかなければならなそうです。
( 具体的数値は提示しませんが SearchConsole / GA4 にてこやま確認済)
AIが作成したままの文章を用いましたが、(手数は少なくなっているので)物足りなさそうな部分を上手くアレンジしてあげればよりよいものになるかも。次節に簡単にまとめてこの記事を閉じたいと思います。
改善できそうなポイント
SEO的要素
ワーク:処理対象物に関連する「P函」のようなキーワードを含める
課題×解消事例という軸で探索されやすいワードを考慮するコンテンツ拡充
具体例が提示されれば導入リスクを下げることはできるはず
閲覧者と決裁者が異なるケースも往々にしてあるので、社内検討開始時にそのまま交渉材料にも可能なコンテンツレベルへ
(極端には各ページのホワイトペーパー化)Whyからの訴求
お客さまが選んでいただいた理由(なぜこの装置を、なぜ弊社に)を掘り下げ、お客さま視点で製品・弊社の強みの本質へアプローチする