【まさかの】展示会に出すようになった理由を振り返る【そもそも論】
会社代表がマーケティングや営業、という職種を全く経験したことがなく、展示会に出展したノウハウも体制もない、なんならお世辞にも知名度があるとはいえないイシダテック。
石田は、最近まで2022年に大きな展示会に出展もしたことがなく、何なら小規模な展示会で来場者ゼロを経験してきたため、どちらかと言うと「うちには展示会がフィットしない」というネガティブな意見を持っていました。
今回は、自分たちにとってネガティブなイメージを持っていた活動が、いざやってみるとかなりポジティブな活動であること、そしてチーム作り、会社づくりの一貫じゃないかとすら思えている意見について書きたいと思います。
そのため、読者の対象者は意外と狭いかもしれませんが、結論は「展示会は会社づくり!」となりますので、そこだけ覚えていただき、とっとと東京国際展示場東7ホール7F-21にいらしてください。
四半世紀ぶりに展示会に出展
1年前、2023年6月、イシダテックは四半世紀ぶりに国内最大急の食品機械の展示会(FOOMA JAPAN)に出展しました。
思い返せば「何を展示するのか?」を決めるキックオフは2022年10月に始まったようで、見ると懐かしいやり取りだらけ。
このときは、展示デモ機を制作するのにもコストがかかるし、出展費用や装飾費用、当日少なくとも営業担当者は会社から出払ってしまうので通常の営業活動も滞ってしまう、宿泊交通費もそれなりにかかるぞ・・・とかなり及び腰でした。
出展決定打は「アガってた」から
いきなり感覚ワードをぶちまけて申し訳ございません。
ですが、当初はなんとなく理屈っぽく考えてました。
主戦場は口コミ・コミュニティ・ご紹介
そもそもマーケティング施策の全容とは?
マーケや営業などよくわからなかったので、一旦勉強として整理したものが下記です(2020年9月時点)。世の中で言われるマーケティング施策はどのように整理されるのか?というのをまとめてみた社内資料です。
お客様と全く初めまして、あるいはお客様とは知り合いだけど、ある特定のニーズトピックに関して全く知らない状態から、1対1でお話ができる状態になるまでの施策とフローです。
こちらから働きかける「アウトバウンド・マーケティング」と、お客様候補から弊社にご連絡いただく「インバウンド・マーケティング」に大別されたのち、さまざまな施策が並んでいます。
さて、これにイシダテックが当時取っていた施策を載せてみます。
すると・・・
口コミ&コミュニティ&ご紹介が主戦場であったことがわかります。
お客様から紹介されたり、口コミが勝手に広がったり、◯◯協会、△△の会といった内輪のコミュニティから仕事が発生するのをただ口を待っている状態です。
これでいて「お引き合いに波があり改善したい」「今年は引き合いが少なくてさみしい」とのさばっていたので、図々しさここに極まれりです。
とにかくリード創出。作戦名「できることはやろうよね」
図々しさからの脱却を果たすため、リード(=見込みのお客様)をできるだけ創出する活動を考えます。当時読んでいたなにかの書籍には「リード創出しない企業は死すべし」ぐらいのことが書かれていたので焦りました。1冊を15文字にまとめましたが、確かそんな内容でした。
とにかくできそうな打ち手を打っていきます。アウトバウンドもインバウンドも、できることはやろうよね作戦です。
ちなみに、インバウンドマーケティングでブランディングや発信を検討しつつ、noteを開始したのはそれから1年後のことです。
より詳細には、ロードマップを作成して営業チームに展開しました。
名物「パワポはきれいですが。」
現状を分析して、課題を特定して、解決のためのロードマップを整備して、きれいなパワポもできたし、関係者で認識を固めてめでたしめでたし!
とは、絶対に行きません。
作って満足問題勃発で、展開した1週間後にはもとの姿に戻っています。リード創出?なにそれ美味いの?あったことすら忘れます。
計画して終わり。持続力7日。イシダテック社内名物「パワポはきれいですが。」
おお神よ、この世界を7日で創ったのも、最初の計画を忘れてしまうからですね。
裏名物「なんとなく、それっぽく、仕上がってくる。」
ところが、一旦計画を宣言してみると、刺さる人には刺さっています。表現してみることは本当に大切。
そんなこんなで何なら村上さんも入社当初こういっていたのを思い出します。
(夢を語る村上さんのナイスな顔写真を探してましたが、ばっちり衛生に配慮した顔写真しかありませんでした)
こうして、暗示のように展示会に出すんだ・・・展示会に出すんだ・・・とチームの中で広がってみてある日突然、誰かが言います。
タイムラインを見ると、なんとロードマップ通りの時間軸です。これがもう一つの名物「なんとなく、それっぽく、仕上がってくる」社内の取り組みです。
どうせやるなら、ちゃんとやる。
大掃除よろしく、「どうせやるなら、ちゃんとやる」精神で社内から一番いいアイデアを実現しよう、ということになりました。
お客様案件の他に、社内で共通の目的のために、多くの人の目に触れる装置をつくる、ということがあまりないのでこれが意外と盛り上がります。設計チーム、営業チーム、製造チームと有志でチームができて、「いかにして、イシダテックらしさをアピールできるか?」という大会が始まります。
もちろん、諸々のコストも計算しました。投資回収計画も立てました。目標も立てました。
展示会用装置の構想が進むにつれ、コストがかなりかさむことがわかり、正直かなりチャレンジングな目標になってきました。何度も思いました「本当にできるのか?」。そしてよぎりました。ブースに誰も来ない展示会の記憶。
明らかにアガってきた社内
コンペを行い、仮想のお客様を想定し、ワイワイと関係者で構想するうちに明らかに良い空気が生まれてきました。
「お客様にとって魅力的な装置とは?」
「何があったらイシダテックの強みがアピールできるか?」
「技術的に難しいことでも、AとBはやってみてはどうか?」
「スケジュールがタイトなのはどうすれば乗り越えられるか?」
大げさかもしれませんが、新たな目標に向かって会社がボトムアップで作られていく現場を垣間見た気がしました。
もう揺れ動く必要はありません。何も怖くはありません。アガってるなら出展しようそうしよう。
これが理由です。
では出展後の費用対効果はどうだったのか?何が良くて何がダメだったのか?などは需要があったらまたお伝えします!が!まずは!