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【2022】インターンシップ実施報告書

イシダテック 総務部の小山です。


①メンバーシップ限定記事

②山カメラの進捗に関する記事


にて言及しましたが……。
初めて高専生&大学(院)生のインターンシップを受け入れました。
そこで、今回は小山からの実施報告書を公開します。

初日に撮影 固い。笑

【今回ご参加いただいたみなさんについて】
高専生2名・大学院生1名の3名。
来ていただく以上、最大限の学びをお持ち帰りいただきたく(個人的意見)「対面ONLY!」かつ実働6日間のハードスケジュールをこやまが設定。
(しかも土日含めれば全8日間を焼津で過ごさねばならないという罠…!)
にもかかわらず、三重県・広島県と遠方からも参加を表明してくれました。

【弊社史上初】開催なのは募集をしていなかったから、ではない。
これまでは募集しても誰も来なかった。






出会いは、あるイベント

3名の内1名は学内の募集から運よく弊社を見つけていただきました。
しかし、他2名との出会いは 逆求人フェスティバル * というイベント。
このイベントで出会い、インターンシップ参加に至っています。

* 逆求人フェスティバルとは…
株式会社ジースタイラスさまが開催するイベント。
最大の特徴は企業が学生を指名すること。
知名度に関係なく1on1で、希少なIT・WEB人材と面談できる。

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参加経緯
・5/12 12:21 下記題名のメールを受け取る
「サマーインターン前最後のチャンス!AI人材募集しませんか?」
 ↓↓↓

・5/12 12:46 イシダテック「出たいです!」
・5/17 ジースタイラスさまと打ち合わせ
・5/22 イベント当日

…とタイトなスケジュールの中、非常に丁寧にご対応いただきました。
ご対応スピードにはいつも頭が上がりません。ありがとうございます!

ジースタイラスさんは対応スピードの速さが異次元




「逆求人」が解決に導いてくれる悩み

まず、エンジニア採用。特に地方では想像以上に苦難が連続します。
(中でも中小企業にとっては大きな問題のひとつともいえます)

現状としては、

  • ぼっち人事以前の問題かもだけど……
    そもそも明確な担当者がいない

  • 合説のようなイベントは不向き
    勇気を振り絞って参加して、知名度のなさで辛い思いをしがち

  • 採用したい属性(特に理系)の学生さんと接点が構築できない
    そもそも静岡県内、中でも焼津周辺…の狭いエリアでは母数が限られる

という状況。
まさにWebサイト上で言及されている通り……!

ジースタイラスさまWebサイトより
「まさに!」こんな悩みを多くの企業が抱えています


ナビ媒体などは大量/一括採用を行う場合は高効率な手段かもしれませんが、採用スケールや知名度を踏まえると、必ずしもベストとは言いきれない。

逆求人フェスティバルは上述したお悩みポイントを解決してくれながらも、質の高い学生さんとお会いでき、アクションにもつなげられます。

【CASE:イシダテック】
・採用スケール→1名採用したい!
・知名度→ない!

「それでも数打てば当たるのでは?」という考え方も否定はしない。
しかしまず興味を持ってもらうことは想像以上に難しいこと。
採用につながりにくい/かえって非効率という悩みの種になることも…。

※こやまの個人的な意見も一部含んでいます




なので、逆求人を選ぶ

  • おもしろいことやっているのに、伝えてこなかった

  • でも話さえ聞いてもらえれば、チャンスはある

こんな状況な弊社にとって大きいのが学生さんたちと1on1で話せること。
話さえ聞いていただければ、訴求力の高さを発揮できる企業も多い。
弊社もそこには自信がある。そこで選ぶべきは逆求人でした。

ねこかわいい
事前に選ぶ→面談→FBが通常フロー

【逆求人でいいな、と思うこと】
学生さんのESは事前に公開され、面談したい方を予め選ぶのが特徴的。
過去の成果物も事前にGitHubやWebサイトのリンク経由で参照することで、双方にミスマッチが起こりにくい仕組みが作られています。

そしてイベント当日は7ターム(最大7名)とお話しできる。
志向性やスキルがある程度弊社とマッチしている前提でスタートできつつ、関係性構築という観点でも、不特定多数にお会いするイベントよりお互いの印象も残りやすい。FB結果から「次」にもつながる―。
こういったポイントも踏まえ逆求人フェスティバルを選択しています。




インターンシップ計画へ

イベントを経て「つながり」を構築した学生さんたち……。

今夏こそ、やりたい―。
そんな念を込めて計画しました。インターンシップを。

全力で計画した結果が「対面ONLY@焼津」
大枠は募集開始時点で設定するも状況変化で若干の変更も
専攻や学習分野に応じて個別に設計するセミオーダー型


計画・設計段階のベストタイミングでマイナビさんとお話をさせていただく機会があり、受入れ・指導を行う社員に対する認識共有や意図浸透において大変心強い参考にさせていただいています。

一般論だから鵜呑みにはしないようにしつつも…




プログラム、3つの軸と+α

ここからは……
今後のインターンシップ実施・ならびに参加をご検討いただく際の参考資料にしたい願望もあるので(笑) 取り組み内容を具体的に記載します。
なお参加者である3名の学生さんからは写真利用の承諾を得ています。


今夏のインターンでは、メインコンテンツとして3つの軸を置きました
それに+αを加え、スケジュール全体が構成されています。

1.実習
専攻分野に応じる
(今夏はAI/機械設計の2分野に別れて実施)

2.山カメラ
学生さんの得意分野/学習内容に応じて参加ポイントを作成
ひとつの成果物として目に見えるモノになり、プレゼンも実施できる好題材

3.協働ロボット
全員共通のプログラム
からあげ供給を短時間で実現する楽しいコンテンツ、のはずが…

4.+α
工場見学や会議体参加、プレゼンテーション実施
エンジニアに求められる様々な役割や視点を体感してもらう

1Day開催等では+α部分のボリュームが大きくなりがち。
しかし、興味を抱いていただき、焼津の本社で参加いただくのであればより実践的な内容に触れていただきたい、というのが弊社としての総意でした。

そして、社員に最も注力を依頼したのが「猛烈なフィードバック」です。
(様々な意図がこもっていますが、事前に担当者に心からお願いしました)




1.実習(AI編)

noteでもご紹介を行ってきたように、AI開発の取り組みを続けています。


今夏のインターンでは「チーズ」および「唐揚げ」を題材に、CNNモデル * の作成から検証結果の資料化までを行いました。
一部実習項目にはあいまいな課題も設定され、加えて伝える方法まで十分に検討しなければならない。もはや「実務」です。

日程もタイト。しかし参加した2名は想定以上の成果を生み出しました。

FB資料(実物)より

* CNNモデルとは
画像認識で使用されるディープラーニングの代表的手法(らしい)

↓このサイトなどがわかりやすいです


TensorFlow(2015年にGoogleが開発した機械学習のソフトウェアライブラリ)も初めて触れた、ということでしたが、不明点を聞くだけでなく、自身でも解決策を調べる行動を行っていたことが特筆すべきポイントです。

自ら解決へ向かう意識は大事にしてほしいと伝えました
あとエンジニアのみなさんも「伝える」スキルは超大事
PLC等ボリューム感がありすぎたため、
一部完結できなかった作業も(ごめんなさい…!)

「まだこの世にないもの」を作る弊社。
使用ツールや言語も幅広い一方、他業務への応用や転用へ気づきを得ることも多い、とサポートを担当した笹岡も語っていました。




1.実習(機械設計編)

機械設計の実習では部品図の寸法記入作業が大きなテーマでした。

まずは組図と機械の仕組みについて説明を行ったところ、
「訳が分からないほど複雑」と思ったのが本心だったそう。
しかしながら部品図にすることで一つ一つの役割から理解が進みました。

各部品ごとに作成された図面が部品図。
製品を構成する部品の一つ一つの情報を表したもの…のような認識です。

組図は組立の際に各部品の位置関係や方向を表すもの…だと思っています。

設計担当者からは怒られてしまいそうですが(笑)


寸法記入にあたっても、注意すべきポイントや作成した図面を参照し作業を行う製造担当者の視点も頭に入れる必要があります。

そしてこれはデモではなく、組み立て後納入が予定されている製品。
弊社の設計担当者も日常的に行っている実務の一つであり、実際に体感してもらうことで未来の設計者としてどういった視点が必要か感じ取ってもらうことができていました。

学校ではあまり経験しない一方で、
設計者の基礎といえるCAD操作スキル
大先輩の指示を受けチュートリアル開始
適切な助言も求めつつ自分の物にしていきました
加工・組立作業も間近で見せてもらう
設計や作図に通ずる部分がたくさんあります


なお、弊社は「フィードバックは猛烈に」実施しますが、学生さんたちにも「振り返りはていねいにしよう!」と伝え、時間を割いてもらいました。

以下画像は機械設計の実習を行った高専生が残したコメント。
あまりにも「良すぎる」ので、原文ママで公開します。

一緒に40年くらい試行錯誤し続けてみない…?笑




2.山カメラ

こちらについては既出のため、よろしければ過去の記事をご参照ください。


それぞれの知識を活かしソフトの仕様検討、実装やハード設計を一部担当。
最終日のプレゼンテーションでも担当箇所の説明を行いました。

焼津市内を見下ろして
プレゼンテーションの詳細は今後公開(予定)
頭を抱えつつも、実現可能性を踏まえて仕様を検討して…
コードを書き…
電気配線までも自ら実施します
設計した部品は製造部による爆速加工を経て
設置まで自らの手で✌
プレゼンテーションは相手の関心にも紐づけながら「伝える」
そんな一連のプロセスを体感してもらいました


山カメラで協働した裏目的
イシダテックが「秘密兵器」を製作するプロセスの簡易・疑似体験

学生さんからのコメント
・ものづくりの一通りの流れを体験できた
・相手の関心を予測した実装作業と、伝えることの難しさも学べた
・自分の描いた図面が目の前で部品として具現化されて達成感があった
・(簡易な組み立て等も実施する中で)設計者に求められる目線に気づけた


なお「やってるうちにおもしろくてもっとやりたくなってしまった」ので、性質上リモートで協働可能なAI系の2名は継続して関与いただくことに。

彼らの力で山カメラがどのような形で実現されるか、どうぞお楽しみに!




長くなってきたので、息抜きコーナー

さてみなさん、静岡といえば何を思い浮かべますか?
特にSNS上では静岡と言えば…!さわやかですよね。

塩派です


2名は県外からお越しいただいたので、休みの日に食べに行きました。
げんこつハンバーグとさわやかバーガーで満足してもらえました。笑

AM11:00なのに、266分待ちの店舗も…
(焼津店は待ち時間0分でした!)




3.協働ロボット

各SNSでたまに登場する協働ロボット。
今回参加された学生さん、実は全員が高専に関係しています
ハードを含む一気通貫性は弊社の事業における強みでありながら……。
多分彼らの目線では、何よりも、楽しい。

「間違いなく面白みを持って取り組んでいただける!」はずでしたが……、
タイトなスケジュールゆえか想像以上に格闘になってしまいました。笑


真夏、8月の工場。
暑い中の作業でありながら抜群の集中力で試行錯誤しました。
課題は疑似的なものではあるものの、好き/得意な分野を活かせる場であり、製造業ではたらくたのしさを感じてもらえる内容であったと感じています。

学生さんのコメント
・学んでいたC言語の知識が多く使われている
・学習内容が社会で使われている実感で今後の学習に身が入りそう


成果がこちら

扱ったことのないロボット、そしてわずか3時間と限られた時間。
その中で生まれた成果は動画でご紹介します!

からあげ編 一連の工程
・からあげがコンベアを流れる
・センサーが反応、コンベアを停止
・コンベア上からからあげをピックアップ
・からあげをバットに戻す

協働ロボット編
吸着パッドで段ボールを吸着、積上げる




4.+α

オフライン開催にしかできないこともまだまだたくさん。
工場見学や、社長とのセッション、会議への参加や何気なくする雑談……。

少なくとも6日間、不慣れな労働に近いことをするのもハードすぎる…!
そこで気分転換も兼ねつつ、各所に挟み込みました。

工場見学ももちろん実施
社長はセッション中、
「デジタル化進んでますよね」と言われにっこり
※全力で換気しています



おわりに

ついに開催できたインターンシップ。
至らぬ点もあったかと存じますが、弊社としても気づきが多くありました。
今夏参加していただいた3名の学生さんには改めて御礼を申し上げます。

通常できない経験=学校では学べないことを自然と感じ取れ、かつキャリア選択のヒントや、実践的な内容を通じて今後の学習をより深めることにつながる機会となることを期待し6日間の日程を設計しました。
社員も通常業務をしながらにはなるものの、相応の時間を割いていただき、安全や感染症対策等にも十分配慮しながら活動することができました。

一方、学校によっては1名当たり5~10社近いインターンの公募があること等も伺っており、今夏は運よく見つけていただいたとも言えます。
私個人の意見でもありますが、インターンシップは採用に直結する/しないに関わらず、来年度以降も継続的かつ重点的に行っていきたいことのひとつ。
ジースタイラスさまの手は引き続きお借りしながらになりそうですが、PRや募集活動も継続していきたいところです。(こやま)

▶おまけ

最上部の写真ははじめて弊社に来た瞬間のもの。
そしてこの写真は最終日の解散前に撮影したもの。

8日間経過して一皮むけました。

なにしろ優秀な3名でした…

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